575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

牧水の生家の縁に栴檀の巨木のつくる影のやさしさ    遅足

2012年11月15日 | Weblog
幾山河こえさりゆかば寂しさのはてなむ国ぞけふも旅ゆく

若山牧水の生家は、宮崎県の日向市東郷町の坪谷。
国道10号線から分かれて耳川に沿って国道327号線へ、
さらに国道446号線へ、車で30分ほど走った静かな山間にありました。

古い木造二階建ての家は、牧水の祖父・健海が160年前に建築したもの。
牧水が生まれた縁側など、昔の姿をそのまま伝えています。
牧水の本名は、繁。雅号の牧水は、母である牧(マキ)と、
家の前を流れる坪谷川の水を合わせたものだそうです。

時の刻み込まれた縁板に座って、しばらく秋の日を浴びていると
牧水の歌を生み出したのは、この故郷なのだと感ずるものがありました。

  若き母赤子を抱きて牧水の生家の前を行きて帰りぬ

(写真は生家の前を流れる坪谷川です。)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする