575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

「冬帽子」の句が集まりました。    遅足

2012年11月21日 | Weblog
すっかり冬らしくというか、冬ですね。
遠くに雪をかぶった山が見えるようになりました。
冬帽子の出番です。
今回も良い句が集まりました。

題詠「冬帽子」

①駆け抜けるきりり少女の冬帽子
②眠る児の顔半分に冬帽子
③書庫出でて知の火照りあり冬帽子
④冬帽の眼までむずかる背ナのやや
⑤陽に干すや去年の匂い冬帽子
⑥バスツアーどっと乗り込む冬帽子
⑦口笛の少年老いぬ冬帽子
⑧人間に倦むや目深き冬帽子
⑨生まれくる子にピンクの冬帽子
⑩冬帽子犬猫パンダ手を引かれ
⑪シケ続き白髪頭に冬帽子
⑫冬帽子かぶり直して秘密あり
⑬じいちゃんの昔語り聴く冬帽子
⑭せせらぎにぽっかり浮かぶ冬帽子

自由題
   
①櫨の実の豆菓子散らす落ち葉風
②手袋のひとつ落ちたる信号待ち
③晩秋や母に会いたくなりにけり
④生り年の渋柿仰ぐ日々仰ぐ
⑤片恋の砕けて釣瓶落しかな
⑥塩分は血圧の敵甘納豆
⑦戒名は雪の光とありにけり
⑧落葉掻く昨夜の雨の重さかな
⑨飛鳥仏柿に過ぎしは何(なん)の朱ぞ
⑩ほとばしりしたたり洗車鰯雲
⑪冷えてきた熱い吐息と根深汁
⑫約束の時すぎひとり冬銀河
⑬枯れ蔓(かずら)抜けば末期の高笑い
⑭流れ星言の葉ならず手温もり


どの冬帽子が先頭を切ってゴールするのでしょうか?
楽しみです。
コメント
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