575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

初句会の句が集りました。  遅足

2016年01月20日 | Weblog
題詠は「冬座敷」です。

題詠
①冬座敷日矢は斜めに位につけり
②恋人を父に会わせる冬座敷
③形見着て濃茶まわせし冬座敷
④床(とこ)の花ぽとりと落ちて冬座敷
⑤日は奥に襖絵うかぶ冬座敷
⑥火熾(おこ)せば昭和の匂ひ冬座敷
⑦冬座敷背すじ伸ばして茶を運ぶ
⑧冬座敷昔の雨戸の音の良き
⑨たまゆらを姉と弟冬座敷
⑩ぐうたらを遺影の睨む冬座敷
⑪唱ふるはハ行とワ行冬座敷
⑫冬座敷家人は吸わぬ煙草の香
⑬賑(ニギ)はひは朝陽入る程冬座敷
⑭妖怪も出ずらくなりし冬座敷


自由題  
①ペダル漕ぐ耳の冷たさ痛みへと
②平和凧たぐり寄せたる細き糸
③ふるさとの豆餅どさり甥の文
④冬の虫不老長寿の夢の中
⑤悪声を以て御慶や初烏
⑥寄る辺なき民にも昇れ初日の出
⑦七草や正義大義を切り刻む
⑧買い初めや野菜いずれも丸々と
⑨会話止み炭はぜる音しばし聞く
⑩涙する父の背中撫でて冬日向
⑪初空に平穏無事を祈りけり
⑫五郎丸の翔べのサインや初雀
⑬釣り人に雁の対面(タイメ)や初日の出
⑭梅探す望遠カメラの重さかな

        のち

朝、カーテンを開いたら、一面真っ白。
予報通りでした。長靴を履いてお医者さんへ。
帰りは青空。歩いて家まで。

  雪溶けて貌取り戻すわが街を大きく包む青空のあり









コメント
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