575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

冬の虹連れて鈴鹿を越えにけり  遅足

2016年01月15日 | Weblog
冬の京都へ行ってきました。
今回、訪れたのは、京都霊山護国神社。
明治維新を目前にして倒れた志士たちを祀った神社。
坂本龍馬と中岡慎太郎の銅像もあります。
想像していたよりも、小さく好感が持てました。
お墓がずらりと山腹に並んでいますが、
ほとんどが久坂玄瑞や高杉晋作ら長州藩の志士たち。

境内には、特攻隊の若者を慰霊する碑もありました。
特攻隊で、3800人余りの若者が命を落しています。
このうち7割が学徒兵でした。
なぜ特攻に、専門の教育を受けた士官などが行かなかったのか?
作家の保坂正康さんの永年の疑問でした。

ある元参謀は、こう答えたそうです。
一人の軍人を育てるのに、一体幾らのお金がかかるのか?
国のお金で育てた軍人を、どうして特攻で死なせることが出来る?と。
軍事優先の人間の序列化が徹底すると、
軍事的に価値のない者から死んでいけ、となる。
これが日本軍国主義の特徴だった、哀しい結論です。

写真は、ここからの京都の眺めです。
150年前とは違って平和な暮らしが始まっていました。

句は鈴鹿峠に向かう時に現れた虹を詠んだものです。



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