皆さん、明けましておめでとう御座います。今年もお付き合いのほど、宜しくお願いいたします。
さて、今回は「言葉の省略」です。
前回も書きましたが、この稿を書くにあたって、いろいろな本を読み直してみましたが、一番感心させられたのが、この「言葉の省略」です。
どの本を見ても”省略は佳句の出発点”と書いてあります。俳句はたった十七文字ですから、ごちゃごちゃ書き込んでも仕方がなく、大切なポイントを一言で的確に伝えなければならないからです。
そこで、俳句を作る時に何を省略すれば良いか、2人の先生は次のように教えています。
先ず藤田湘子さんは、”初心者は、句の中に言いたい事を全部詰め込もうとしますが、結果出来た句は支離滅裂・・・、これは詠むポイントが掴めてないからだ、と言います。
そして省略の要領として、次のように言います。
①俳句の中では、”喋ろう、語ろう”としない。
②自分の感動した点にポイントを絞る。
③ポイントを決めたら、要らないものは切り捨てる。
④残ったものは、今一度よく観察する。
⑤最後に言葉をゆっくり選ぶ。
次に井上弘美さんは、もう少し具体的に言います。
①出来るだけ、”時間と場所”を省く(大体季語から推測出来る)。
②句で”言おうとする答えを言わない”。
③”何が何して何とやら”と事柄を報告しない。
④句の背景や状況は、作者の胸に置いておく。
⑤動詞は少なく。多いとそれだけ説明的になる。
⑥俳句はシンプルに。一つの季語に一つの事柄でも・・。
さて、私が感心したのは、月間「俳句」の12月号の「名句は省略で生まれる」という特集記事です。この中で名取里美さんという方が、山口青邨の「凍鶴の一歩を賭けて立ちつくす」という句を解説しています。
それによりますとこの句には、時間、場所、対象、それに目的が省略されています。これは季語の「凍鶴」から読者に全てを想像させてをり、青邨は省略という意識を持たないで作句をしているようだ・・・、と述べています。
これを私なりに考えますと、詠みたい、表現したいと思うものを掴んだ時、それをさらに深く追求することで、省略しなければならない点は、見当たらなくなってしまうと言うことでしょうか。
これを読んでから、私も出来るだけそうしてみようと、今年の抱負にしています。
おかみさん洗濯を干す大旦 (等)
さて、今回は「言葉の省略」です。
前回も書きましたが、この稿を書くにあたって、いろいろな本を読み直してみましたが、一番感心させられたのが、この「言葉の省略」です。
どの本を見ても”省略は佳句の出発点”と書いてあります。俳句はたった十七文字ですから、ごちゃごちゃ書き込んでも仕方がなく、大切なポイントを一言で的確に伝えなければならないからです。
そこで、俳句を作る時に何を省略すれば良いか、2人の先生は次のように教えています。
先ず藤田湘子さんは、”初心者は、句の中に言いたい事を全部詰め込もうとしますが、結果出来た句は支離滅裂・・・、これは詠むポイントが掴めてないからだ、と言います。
そして省略の要領として、次のように言います。
①俳句の中では、”喋ろう、語ろう”としない。
②自分の感動した点にポイントを絞る。
③ポイントを決めたら、要らないものは切り捨てる。
④残ったものは、今一度よく観察する。
⑤最後に言葉をゆっくり選ぶ。
次に井上弘美さんは、もう少し具体的に言います。
①出来るだけ、”時間と場所”を省く(大体季語から推測出来る)。
②句で”言おうとする答えを言わない”。
③”何が何して何とやら”と事柄を報告しない。
④句の背景や状況は、作者の胸に置いておく。
⑤動詞は少なく。多いとそれだけ説明的になる。
⑥俳句はシンプルに。一つの季語に一つの事柄でも・・。
さて、私が感心したのは、月間「俳句」の12月号の「名句は省略で生まれる」という特集記事です。この中で名取里美さんという方が、山口青邨の「凍鶴の一歩を賭けて立ちつくす」という句を解説しています。
それによりますとこの句には、時間、場所、対象、それに目的が省略されています。これは季語の「凍鶴」から読者に全てを想像させてをり、青邨は省略という意識を持たないで作句をしているようだ・・・、と述べています。
これを私なりに考えますと、詠みたい、表現したいと思うものを掴んだ時、それをさらに深く追求することで、省略しなければならない点は、見当たらなくなってしまうと言うことでしょうか。
これを読んでから、私も出来るだけそうしてみようと、今年の抱負にしています。
おかみさん洗濯を干す大旦 (等)