575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

雑感     郁

2017年09月23日 | Weblog
句会出席のため久々に電車に乗りました。

静かな車中。
7割ほどの乗車率ですが、
ほとんど全員と言っていいほど
スマホの四角い画面を見ています。

私の前には
親子連れが座っていました。

幼稚園年中さんくらいの女の子は
ピンクのうさぎさんのショルダーバッグを大切に抱えて
おでかけが嬉しいのか、
目に見えるもの
聞こえてくるもの、
歌交じりで、ひとりおしゃべりをしています。

この年頃の子どもの面白い特徴ですね。

お母さんはといえば
けだるそうに窓の景色を眺めるばかり。

ちょっかいをかけたり、話しかける娘に
 「うるさい!」
 「しずかにしなさい!」
 「やめなさい!」

30分弱の乗車期間中、
そのお母さんが発した言葉はこれだけ、
あとは無視でした。

母親になんとか相手になってもらいたがっていた
女の子もそのうち黙り、無表情になっていきました。
そして相変わらずの静かな車中に・・

なんだかやりきれなくなりました。

対話より圧力を、どこかの国のトップは言います。

でも
親子に限っては、とにもかくにも
対話、会話ですよね。

いえ、国同士も対話だと思います。
外交のプロこそ、対話の達人でいて欲しいです。

言葉を発する機会が
どんどん少なくなっていきます。
だからヘタになっていきます。
気持ちや感動を伝える努力をしなければ
四角い箱に閉じこもったまま出られなくなりそうです。


小さな女の子のひとりごと。
ていねいに聞いていたら
ひょっとして
俳句が生まれていたかもしれませんね。






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秋の声句会の最終結果です。  遅足

2017年09月23日 | Weblog
9月句会の結果です。

題詠「秋の声」
①秋声や花を棺に孫曽孫(佐保子)静荷・智恵・等・亜子
②露天湯の星のまたたき秋の声(亜子)能登・立雄
③七草の青色冴えて秋の声(郁子)佐保子・麗子
④茜雲地上溢るる秋の声(立雄)静荷・すみ・遅足
⑤秋の声朝から弾むお代わりと(すみ)
⑥北風に変わる窓辺や秋の声(静荷)狗子・等・麗子・遅足
⑦箔を押す指の先より秋の声(遅足)能登・結宇・佐保子・智恵・晴代・立雄
⑧湯に入れば末尋ねたき秋の声(結宇)狗子・亜子・晴代・郁子・麗子
⑨秋声や暗渠に消える水の勢(晴代)結宇・佐保子・狗子・郁子・遅足
⑩児等の声くらげ連れ去り秋の声(能登)結宇・すみ
⑪居住まいを正し墨する秋の声(麗子)能登・静荷・智恵・等・亜子・晴代・立雄
⑫「また来て」と星のまたたき秋の声(等)すみ・郁子

自由題
①冬瓜を切れば純白綿の部屋(静荷)智恵・晴代・郁子
②手に力入らぬ夫や放屁虫(へひりむし)(佐保子)能登・静荷・遅足
③醤油色鍋に整列鰯かな(すみ)結宇・郁子
④医者帰り歯をいたわりて林檎食む(立雄)狗子
⑤蜩や明日は会へぬと今日を鳴く(亜子)能登・静荷・智恵・すみ・狗子・等・麗子・立雄
⑥白萩を揺らして時は通り過ぐ(能登)亜子
⑦野分吹きラインに集う家族かな(郁子)等・晴代
⑧ミサイルが通過したとは鰯雲(麗子)佐保子・智恵・遅足・亜子・郁子
⑨子の帽子浮きつ沈みつ大花野(等)能登・結宇・静荷・すみ・麗子・立雄
⑩一輪の黄菊へ零す一語かな(遅足)佐保子・亜子
⑪白萩のこぼれここより下り坂(晴代)結宇・すみ・遅足・狗子・等・麗子・立雄
⑫火落とせばコオロギ聞こゆ釜の傍(ハタ)(結宇)佐保子・晴代


次回は10月18日(水)午後1時半 芸文センター12階D
題詠は「秋収(あきおさめ)」です。

秋の農作業を終えた人々が集まって収穫を祝い合う行事のことですが、
最近はほとんど見られなくなりました。
「秋仕舞(あきじまい)」「田仕舞」などの傍題もあります。
また「豊年」も傍題としている歳時記もあります。
今回は「豊年」「豊の秋」もOKとします。


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