今回の題詠は「鬼灯」。初秋の季語です。酸漿、虫鬼燈、とも。
ナス科の多年草。黄白色の花が咲いた後、実が赤く色づきます。
種子を抜き取って風船のようにした実を口に含んで鳴らして遊ぶ。
子供の頃の女の子の遊びでした。
私も真似てやってみましたが・・・。
そんな句を集めてみました。
少年に鬼灯くるゝ少女かな 高野素十
鬼灯の鳴りかけし口あけて見す 加藤秋邨
くちすへばほほづきありぬあはれあはれ 安住敦
うたたねの唇にある鬼灯かな 三橋鷹女
鬼灯といえばお墓参りを思い出します。
ほほづきの赤きを持ちて墓参り(母の忌八月十五日) 細見綾子
鬼灯市。7月9、10日、四万六千日の縁日に
東京の浅草寺境内で開かれる鉢植えのホオズキを売る市。
こちらは夏の季語です。
雨降れり鬼灯市の鬼灯に 清崎敏郎
台風が近づいています。どうか被害がでませんように。