575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

風邪の神テイク・ファイヴでブチ殺す    朱露

2012年01月06日 | Weblog
    デイヴ・ブルーベックのカルテットの演奏。
    カーメン・マックレーの歌で聴いた百年前。
    彼女は地面の底から這い上がる声で歌った。
    風邪の菌め思い出したか、とっとと失せろ。



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初ブログ   麗

2012年01月06日 | Weblog
新年も早6日。
まだ新年のご挨拶をしていなかったので、どうぞ皆様今年もよろしくお願い致します。
本来は木曜日担当なのですがいきなり忘れていました。
正月ぼけです。

何にでも「初」をつけて今日は初ゴミ出し。たくさん出ていました。
初ブログの内容は何にしようかと思ったのですがやはり今年の目標をしたためます。
毎年、年頭に今年の目標を自分なりに書いているのですが
ここ数年「できるだけ歩く」とか「生のもの(舞台・コンサート)などに触れる」とか、「現状に感謝する」とかさまざまです。
もうあまり大げさな目標は立てられないと気づき今年は「笑顔で送り迎え」。
朝、にっこり笑って送り出す。夜、どんなに遅くなっても「お帰り」と笑顔でお出迎え。
そうできるといいのですが。。。これが一番難しいかも。

体力増進のため、スポーツクラブに入ろうかどうしようか迷っている新年です。
皆様の目標もよかったら教えて下さい。

      できるかな?できないと思う年始め   麗
コメント (2)
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液晶のあをき光や冬木立   高柳克弘

2012年01月06日 | Weblog
今日は小寒。寒の入りです。
暦通りの寒い一日になりそうです。
地下鉄に乗っていたら、風邪を引いた人がいました。
これはイケナイと、一駅前で降り、歩きました。

          

高柳さんの句集「未踏」を再読しました。
と言うと、勉強熱心に聞こえますが、
実は、一年ほど前に読んでいました。
それを忘れて、また借りてしまったのです。
(最近、ちょくちょく起こる現象です)

今回、気になった句は

  冬深し小石はゆらぎつつ沈む

  水澄むや文よりしたる人のこゑ

  雪晴れや藪をでてくる水のこゑ

などでした。
最初に読んだ時とは違った句に心惹かれるのは
読み手の気持ちが変わったこともありますが、
句が良いからでしょうね。

水を詠んだ句ばかりですが、
特に水澄むや、の句は大好きです。
視覚から聴覚が導き出されています。

父が亡くなってから十年以上たったある日のこと、
一本の録音テープが出てきました。
オープンリールのテープでした。
聞いてみると、思いがけない声です。
ええっ!?
私の脳が記憶している声とは全く違っていました。

そんなことも思い出させてくれた一句です。

                遅足

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石のしたしさよしぐれけり 井泉水

2012年01月05日 | Weblog
東福寺の門前に天得院という小さなお寺がありました。
荻原井泉水(せいせんすい)の句碑があるということ。
門から覗いていたら、お寺の方が案内して下さいました。

井泉水は、大正十一年に、自由律俳句「層雲」を主宰。
しかし翌年に妻、さらに母を亡くしています。
この頃、京都の天得院に住んでいたとのこと。

  佛を信ず麦の穂の青きしんじつ

西国巡礼をして弔いの日々を送ったころの句でしょうか。
こんな句もあります。

  空を歩む朗々と月ひとり

自由律俳句を唱えた井泉水らしい良い句です。

  石のしたしさよしぐれけり

命の儚さが身にしみたためでしょうか・・・
時雨に濡れる石に親しみ、というか、
命を感じているようです。

自由律俳句は、今はあまり盛んではありませんが、
これも俳句の一つのあり方。
先人たちが試行錯誤しながら築いてきた詩のカタチだと思います。
捨てずに継承していきたいと思います。

                     遅足


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初句会古稀忘れたる一人旅     朱露

2012年01月04日 | Weblog
 昭和二十年夏グラマン機銃掃射で終わる。
 二機で交互に撃たれては助かりっこない。
 九年八月生まれだから十一才の命だった。
 杜甫曰く「人生七十古来稀」。ホントだ。

              



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旅に出会う旅     遅足

2012年01月04日 | Weblog
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

昨年の末に、京都の東福寺に行ってきました。
底冷えの寒い一日でした。
方丈の前を通って山の方へ。
屋根のある橋を見つけて・・・
近づいて見ると、古そうな木橋です。
紅葉も散ってしまった小川を渡り終わると、龍吟庵です。

一人の初老の女性が落葉掃きを・・・
「寒いですね」と、挨拶をすると、
「龍吟庵は国宝です。今は非公開ですが、来年には公開されます。
柿葺きの屋根は大変めずらしく、雨に強いそうです」と。
今、渡ってきた橋は偃月(えんげつ)橋といい、
秀吉の妻・ねねの方が寄進したもの、とも。

ここまでは、まるで夢幻能と呼ばれる能のようです。
前半は、ワキの旅人の僧が土地の人(前シテ)と出会う。
シテは、その土地の由緒を語って消える。
ここで中入り。後半へ。
ワキが読経をしてと、夜になって亡霊が現れる。
これが後シテ。この場合はねねの方の亡霊。
橋の由緒を語って、弔いを頼んで夜明けとともに消える。
もちろん亡霊は現れませんでした。

旅には、非日常の世界を発見したい。
自己をリセットしたいという気持ちが潜んでいるようです。
私の場合、異界に遭遇して、後シテが現れることはありません。

しかし、そこに佇み、詩の世界へ入ることは出来るかも知れません。
詩には、非日常の世界へ我々を連れて行ってくれる力があります。
夏目漱石は、その場で575の句をつくれ、と言っているそうです。
家に帰って苦吟の結果です。

     掃き寄せてあの世この世の落葉かな   遅足



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辰年だよ  鳥野

2012年01月03日 | Weblog
明けましておめでとうございます。
今年も相変わらずのおじゃま虫。よろしくお願いします。

通天閣恒例の干支引継ぎ式で、兎から大役を受けたのは、タツノオトシゴ。
少々頼りないけど、縁起にいいヤツです。
干支の中で唯一の架空の動物、辰。苦肉の策の登場になりました。

辰はまた龍になぞらえられて、神通力を備えた霊獣。勇気を与えられ、願いごとが叶えられそうです。

思い出すのは、物語の「たつのこたろう」。
誰もが幼い頃から馴染んだ絵本が、50周年を記念して復刊されました。

松谷みよ子の文に、絵は朝倉摂。これがまた素晴らしい。

座右の置いて、手放せない一冊になりました。

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飴とチョコ黙々と食う三ヶ日    朱露

2012年01月02日 | Weblog
      元旦の昼だけ息子ら三家族と新年会。
      長男家に集まるので次三男と私は楽。
      東京の長女は欠席で誰も何も言わず。
      「触らぬ神に祟りなし」と全員了解。

                



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かぐやひめ白粉こぼし霧氷かな    能登

2012年01月02日 | Weblog
芥川賞作家、南木佳士の本に触発され、佐久周辺の山を歩いています。
と言っても、還暦過ぎから始めた山歩き、
楽に行けそうな山を最重点に選んでいるのですが。
今まで行ったのは、浅間山外輪山(黒斑山)や蓼科山、
そして今回は、北横岳でした。

11月末、快晴なれど山頂は零下3度。
時折10メートルを超すような風が吹き、
折角の眺望もゆっくり見て居られません。
ところが、山頂を少し下ったところに、異次元の世界がありました。
この季節、ほとんど人が立ち入らない七つ池です。

真っ青な空の下、真っ白な霧氷が木々を包んでいます。
その霧氷が折からの微風に飛ばされ、
結氷した池の表面に静かに降っています。
あまりに出来すぎた場面設定に、
偉大な舞台デザイナーの存在を感じてしまいました。

この情景を詠もうとしたのですが、うまくいきません。
あの時の感覚では、真っ青な空が真っ白なおしろいを降らせている、
と感じたのですが、そのまま読むと誰にも分らぬ句になりそうです。
そこで、白→雪うさぎ→月→かぐや姫→白粉と連想を重ねて行ったのですが、
これを書いてる内に、その努力は無駄だったのではないかと思ってきました。

何時まで経っても、独りよがりの思いに縛られ、
自由な身動きができぬ自分を、また笑ってしまいます。

              

なるほど。見たままから、だんだん擬人化して行った句ですね。
青空が白粉をこぼす・・・
青空の上に天女がいて白粉をこぼす、とも、
あるいは、青空そのものが化粧している、とも読めます。
そのままのフレーズでも、下五の置く言葉によって
一句が成立すると思います。
                      遅足

   
 
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街中に神仏おわす初詣   小泉仁信

2012年01月01日 | Weblog
塔句会の句集「塔」より

新しい年を迎え、一年の無事を祈りに・・・
よく見れば、街のあちこちに神様や仏様が。
日頃、見ていても見えぬモノ。コト。
そんな事に気付かせてくれる一句。

今のところに引っ越してから、毎年、
近くの氏神様に初詣に行っています。
この神社は、土地を沢山持っているのでお金持ち。
社殿、鳥居など、みな新しくキレイです。

子供の頃は、除夜の鐘を聞き、新年になれば、
どこかリフレッシュされた気分になりましたが、
いつの間にか、昨日と同じ今日・・・という感覚で
新年の有難さを感じなくなっています。
ちょっと子供の頃がうらやましい・・・
 
                    遅足
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雨戸細めに元旦の陽を見て閉める    朱露

2012年01月01日 | Weblog
   本年初句のこの暗さはただ事ではない。
   一年間の疲れがどっと出たのだろうか、
   と疲れたことを振り返ったが何もない。
   今年は少しは疲れる事をしようと寝る。

              


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