![]() | テレサ・テンが見た夢―華人歌星伝説晶文社このアイテムの詳細を見る |
【一口紹介】
『テレサ・テンには私たち日本人の知らないもう一つの顔があった。華人歌姫「麗君(デン・リーチェン)という顔だ。台湾の国民党軍人の娘として生まれた彼女の歌声は、だが国境やイデオロギーを超えて、全世界に散らばる13億の華人(中国人)の心を、やさしく慰め続けた。
すべての中国人、平和に、民主的に生きることができる、ほんとうの祖国として中国----それが彼女の最後の夢だった。 』
【読んだ理由】
「私の家は山の向こう」を読み、この本の存在を知り。
【コメント】
テレサ・テン没後1年の1996年の著作。
戦後、共産党軍との内戦に敗れて台湾海峡をわたってきた大陸出身者を両親に持つ「外省人」であった台湾生まれの、全世界華人社会のスーパースターにして愛国的模範人生をおくり、反目する二つの祖国に翻弄された、歌姫テレサ・テンの日本人の我々がうかがい知ることのできなっかた側面の生涯が描かれている。
【印象に残った一行】
テレサ・テンとは直接関係ないが、印象にのこったので。
中華民国調景嶺中学校のエントランスホールにある「青年守則」(青年が守るべきこと)。『忠勇は愛国のもと。親孝行は家を富ませること。仁愛は人とのつき合いのもと。信義は事業成功のもと。平和は処世のもと。倹約は生活のもと。人助けは喜びのもと。清潔は逞しさのもと。学問は救国のもと。持続力は成功のもと』 (本文より)
