日本男道記

ある日本男子の生き様

閉鎖病棟

2008年08月16日 | 読書日記
閉鎖病棟 (新潮文庫)
帚木 蓬生
新潮社

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【一口紹介】
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
とある精神科病棟。重い過去を引きずり、家族や世間から疎まれ遠ざけられながらも、明るく生きようとする患者たち。
その日常を破ったのは、ある殺人事件だった…。彼を犯行へと駆り立てたものは何か?その理由を知る者たちは―。
現役精神科医の作者が、病院の内部を患者の視点から描く。
淡々としつつ優しさに溢れる語り口、感涙を誘う結末が絶賛を浴びた。山本周五郎賞受賞作。

◆著者◆
帚木 蓬生(ははきぎ ほうせい、1947年1月22日 - )は、日本の小説家、精神科医。福岡県小郡市生まれ。本名、森山 成彬(もりやま なりあきら)。東京大学文学部仏文科卒、九州大学医学部卒。ペンネームは、『源氏物語』五十四帖の巻名「帚木」と「蓬生」から。
東京大学を卒業後、TBSに勤務。退職後九州大学医学部を経て精神科医に。その傍らで執筆活動に励む。1979年、『白い夏の墓標』で注目を集める。1992年、『三たびの海峡』で第14回吉川英治文学新人賞受賞。八幡厚生病院診療部長を務める。現在は、福岡県中間市にて「通谷メンタルクリニック」を開業。開業医として診察をしながら、人間の心と社会倫理を鋭く射抜く、ヒューマニズムあふれる作品を世に出し続けている。
医学に関わる作品が多く、また自身(精神科医)の立場から『ギャンブル依存とたたかう』を上梓している。

【読んだ理由】
山本周五郎賞受賞作(平成七年 第8回)。

【印象に残った一行】
いま、死刑囚時代のような苦しみはありません。あの頃は、時間がこま切れにしか進みませんでした。生きる時間が二十四時間ごとに断ち切られるのです。死刑執行があるのはおおかた午前十時頃で、ふつう七時か八時にその予告がなされます。ですから時計の針が十時を回ってしまえば、翌日の十時まで命は延びるのです。(略)しかし命の切り刻みが来る日も来る日も繰り返されると、いかにず太い人間でも参ってしまいます。人の人生はひと続きにみえるからこそ安定しているので、これがはじめからこま切れになると、意味を失うのです。いまという時間が、筋の通らない空虚なものになり、生きながら骨を抜かれたのも同然でした。

【コメント】
この著者の作品ははじめて読んだが、後半の部分は感動的であった。
別の作品も読んでみたい。
 



Daily Vocabulary(2008/08/16)

2008年08月16日 | Daily Vocabulary
6161.perk someone up (元気を取り戻させる)
Laughing together actually perks us up and draws us even closer together.
6162.bond with(~と仲良くなる、~と親密なきずなを結ぶ)
Team member feel more bonded with one another.
6163.fall flat(まったく効果がない)
His jokes fall flat on me.
6164.pun(駄じゃれ、語呂合わせ)
Puns and other wordplay don't translate well.
6165.hilarious(とても愉快な[楽しい・面白い・おかしい]、大笑いの)
What may be hilarious in Chinese may not so in Japanese.
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