【原文】
子曰、父母之年、不可不知也、一則以喜、一則以懼、
【読み下し】
子の曰わく、父母の年は知らざるべからず。一は則ち以て喜び、一は則ち以て懼(おそ)れる。
【通釈】
先生がいわれた、「父母の年齢は知っていなければならない。一つはそれで[長生きを]喜び、一はそれで[老い先を]気づかうのだ」
【English】
The Master said, "The years of parents may by no means not be kept in the memory, as an occasion at once for joy and for fear."
『論語』とは、読んで字の如く「論じ語る」、孔子と弟子達や要人達との間に交された対話録。
『論語』は私たちの生き方の原点を見つめた思索の宝庫であり、人間性を磨く叡智が凝縮した永遠の古典。
読めば読むほど胸に深く沁み込む簡潔な言葉の数々。
『孟子』『大学』『中庸』と併せて儒教における「四書」の一つに数えられる。
全20編(学而第一~堯曰第二十) 構成され、編の名称は各編の最初の二文字を採ったものであり内容上の意味はない。
したがって、学而第一から順に読む必要はなくどこから読んでもかまわない。