![]() | 「病」を包む、お見舞い言葉 |
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講談社 |
【一口紹介】
◆内容紹介◆
大事な人が、がんなどの重度の病気になって入院した時、なんと声をかけて励ませばいいか。
大事な人を失った遺族に、どう力づける言葉をかければいいか……。
何か気の利いたことを言おうとするがあまり、つい「元気そうじゃないか」「すぐ退院できるから気を落とすなよ」と口にしたり、何か話さなくてはいけないと思うがあまり、「明るい病室じゃないか」「今日はいい天気だね」と言い、けれどあとの言葉が続かなくなる……。
肝心なのは、見舞いする側が何かを話すのではなく、患者の話に耳を傾けること。
手術前の患者、長い入院生活の患者、そして死を前にしている患者は、とっても多くのことを話したがっている!
仏教カウンセラーとして、ホスピスで多くのがん患者を見守り、見送ってきた尼僧の著者が、患者の入院直後、手術前、手術後、末期、そして残された遺族にどうやって声をかけて勇気づければいいかを綴った実用ノンフィクション。
がん患者だけでなく、鬱の人、その他重度の病気の人に対しても有効な、お見舞いに行くときに必須の1冊。
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
入院患者は話をしたがっている!浄土真宗僧侶・カウンセラーでNPO法人「がん対策支援センター・キャンサーリンクかながわ」理事が説く、入院初期から末期の患者さん、そして遺族に伝えたいやさしい言葉集。
【読んだ理由】
新聞の書評を読んで。
【印象に残った一行】
この時私は、仏教の「四摂法」という大切な菩薩行を思い起こします。この中の一つである「同事」は、自分の価値観や枠組みから離れて、相手の枠組みの中で感じるということです。中心になるのは相手です。自分の感情・枠組みで相手の感情をわかろうとするのは同事でなく、同情になります。この場合、中心になるのは、同情している自分です。同情だと、死にたい・殺してくれと言わざるをえない相手の微妙で複雑な切なさまでは、なかなかわかってあげられません。
【コメント】
非力なカウンセラーとして、著者の終末期の死と向き合う患者さんの究極ともいえるカウンセリングは参考になった。