![]() | 督促OL 修行日記 |
クリエーター情報なし | |
文藝春秋 |
◆内容説明◆
「一時間に60本の電話がノルマ」「電話で怒鳴られるのは日常茶飯事・・」。
大学を卒業して入った会社で、著者は、いきなり借金を返さない人に督促の電話をかける部署に配属され、「督促OL」となった!
客からストーカーよばわりされたり、呪いをかけると恨まれたり、今から殺しにいくぞ・・と脅されたり、仕事を熱心にすればするほど、人から嫌われる仕事に心が折れそうになる日々・・。
もともと人見知りで、人に強く言えない性格の著者が、百選練磨の借金王の面々を相手に、毎日格闘し、ついには、2000億円の借金を回収する「スゴ腕 督促OL」に!
”日本一ストレスフルな職場”で、自分なりの得意分野を探しだし、モチベーションを維持する方法を見つけ、仕事に誇りを見出していくまでの、新人時代をエッセイとマンガでつづる。
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
1時間60本ノルマの入金要請の電話をかければ、お客さまからの罵声、怒声、脅しのオンパレード…。人見知りで話しベタで気弱なOLが、年間2000億円の債権を回収するまで。超ストレスフルな仕事の乗り越え方。
◆著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)◆
榎本まみ
新卒で信販会社に入社し支払延滞顧客への督促を行うコールセンターに配属される。
多重債務者や支払困難顧客からお金を回収する日々の中、心を病んで次々と辞めていく同僚を見て一念発起。
言い負かされず回収できる独自のメソッドを開発、クレジットカードの回収部門にて300人のオペレーターを指示し年間2000億円の債権を回収。
督促業務の地位向上を目指して活動。
現在も某金融機関にて督促中
【読んだ理由】
新聞の書評。
【印象に残った一行】
「入金の日にちと根拠は絶対にお客様の口からいってもらうこと!」
「お客様がおっしゃるからお待ちしていたのに~」と相手の罪悪感をちょっぴり刺激することができるのだ。
「人間の脳は疑問をなげかけられると、無意識にその回答を考えはじめる」
「お客様いつでしたらご入金いただくことが可能でしょうか?」
「お金を返して」と言うのでなはなく「何日に払える?」と尋ねる。日にちがわからないといわれたら「いくらだったら払える?」と質問を変えてみる。これで相手との雰囲気を悪くすることなく入金お催促をすることができる。
督促やコールセンターの仕事は「感情労働」と呼ばれているらしい。
感情労働とは、肉体労働、頭脳労働に続いて最近注目されている労働形態の一つだ。
感情労働は自分感情を抑制することでお金を得る。「心を売る」なんて言葉があるけど、まさにそれだ。
世界中のお客様に嫌われる仕事でも、私はこの仕事が好きです。このお仕事与えてもらって良かったなぁと、今では心から思います。督促だけじゃないですが「仕事」は生きていくために必要なお金を与えてくれるし、一緒に過ごす仲間も与えてくれる、そして自分を強くする力を与えてくれる。
【コメント】
私も一時期督促業務を経験したが、しんどい仕事だった。お客からは文句を言われ、身内からは地味な部門だし回収して当たり前と周りからは思われていたし。
この様な中で奮闘努力著者の前向きの姿勢には頭が下がる。