【内容(「BOOK」データベースより)】
激しい雨の中、一人の盗っ人が八幡さまの軒下に潜んで、通り向いの問屋の様子を窺っていた。その眼の前へ、入れかわり立ちかわり雨やどりに来る人々。そして彼らが寸時、繰り広げる人間模様……。表題作「驟り雨」をはじめ、「贈り物」「遅いしあわせ」など、全10編を収める。
抗いきれない運命に翻弄されながらも懸命に生きる市井の人々―。その哀歓を確かな視点で捉え、陰翳深く彫り上げた珠玉の十編。江戸情緒が色濃く漂う、円熟した筆の味わい。
残り7作品「うしろ姿」「 ちきしょう!」「人殺し」 「朝焼け」「 運の尽き」「 捨てた女」「 泣かない女」
【著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より】
藤沢/周平
1927‐1997。山形県生れ。山形師範卒業後、結核を発病。上京して五年間の闘病生活をおくる。’71(昭和46)年、「溟い海」でオール読物新人賞を、’73年、「暗殺の年輪」で直木賞を受賞。時代小説作家として、武家もの、市井ものから、歴史小説、伝記小説まで幅広く活躍。『白き瓶』(吉川英治賞)、『市塵』(芸術選奨文部大臣賞)など、
【読んだ理由】
藤沢作品。
【最も印象に残った一行】
離れて暮らしても、あんたが江戸のどこかにいると思って、あたしは自分の気持ちの支えにして来たんだもの。
離れて暮らしても、あんたが江戸のどこかにいると思って、あたしは自分の気持ちの支えにして来たんだもの。
【コメント】
やはり藤沢作品は心に刺さる。
やはり藤沢作品は心に刺さる。