☝近くの公園の紅葉と銀杏
脳梗塞で入院した後は退院して一週間後に一度予約をしてみてもらい、今回初めて一カ月検診に行ってきた。
病院はたいそう混んでいてしばらく待合室で順番を待っていた。すると隣に座っていたお二人が急に話を始めた。
老爺:もしかしたら〇〇さんだよね
老婆:そうだよ、私も△△さんかなと思っていたんだが久しぶりだね。元気かね
老爺:お互いマスクしてるからすぐにはわからないよね。元気でやってるよ。
老婆:いくつになったっけ?
老爺:85歳になったがまだ店を婆さんとやってるよ。今日は薬を貰いに来たんだ。ちょうど正月に切れちゃうんで。
25年前に脳梗塞をやってそれからここで薬だしてもらってんだよ。
老婆:ほんとうに元気そうで結構なことだ。ところで◎◎さんはどうしているね。
老爺:爺さんと婆さんは亡くなって 長男がどこかへ勤めに出てるよ。
老婆:角の◇◇さんのお家はどうなった?
老爺:ああ あそこはもう更地になったよ。
知り合いはボチボチ抜けていくけど、60年店ェ出してきたから今も知りあいが顔を出してくれて ありがたいことだよ。
老婆:そりゃあ元気でたいしたもんだ。それにしても85歳になっても店ェ続けてるからこそ人も寄ってくれて話をしたり出来て元気なんだね。
老爺:俺もそう思うよ。ほんと今も知り合いが店へ来てくれて話が出来るというのはありがてぇことだ。ほんとだよ。
それに今も時々相模原までクルマ運転して高速通って行ってるよ。娘が相模原に片付いたもんでね。
看護師の呼び声:〇〇さん~ 診察室にどうぞ~
老婆:じゃお元気で、又会いましょうね。
老爺:今日は会えてよかったよ。またね、元気でね。
二人の声は大きく、今の状況の病院でお喋りするとは参ったなと思いながらも 何となくほっこりして こういう人たちが生きてきた場所に
自分は引っ越して来たんだなとも思いながら自分の順番が来るのを待った。
10年前に三本とも詰まった冠動脈狭窄で2回に分けて神戸の病院でカテーテル施療を受けて以来ずっと 血液サラサラなどの薬を毎日飲み続けているので
薬のせいで腎臓や肝臓がダメージを受けているのではないかと密かに心配していた。
しかし 顔色もつやつやし元気そのものの85歳の老爺の話をたまたま耳にしたおかげで脳梗塞を患って以来
25年も薬を飲み続けても健康寿命を保っていまだに商売やっているこんなに元気な人もいるんだと何となく安心した。