確か 英語を習い始めて間もない頃だ。
或る夏の宵。父と一緒に寺の境内を歩いてゆくと 青
い夕靄の奥から浮き出るように 白い女がこちらへやっ
てくる。物憂げに ゆっくりと。
女は身重らしかった。父に気兼ねをしながらも僕は女 女はゆき過ぎた。 少年の思いは飛躍しやすい。 その時 僕は<生まれ ----やっぱり I was born なんだね---- 父は無言で暫く歩いた後 思いがけない話をした。 父の話のそれからあとは もう覚えていない。ただひ
(作者註:「淋しい 光りの粒々だったね」は
|
|||||
吉野 弘
「現代詩文庫」思潮社 |
先月の14日 上野の都立美術館で友人の長谷川さんの水墨画を鑑賞した後、上野公園にくればいつもよる精養軒に行きました。
その日は日曜日の上野公園とあって精養軒は30分待ちでした。仕方なく神田に出ました。目指した北口の天狗はクローズで、営業している
昼のみが出来る店は「磯丸水産」が目に入りました。関西で慣れた「スルメの天ぷら」と言う品名ではなく「さきイカの天ぷら」と
白菜の漬物で軽く一杯飲んで帰りました。突き出しに 干物の炙り物も3品あるのでアテとしてはこれで十分でした。
さきイカの天ぷらには必ず青海苔がかかっているのがまだ慣れません(笑)。