阿智胡地亭のShot日乗

日乗は日記。日々の生活と世間の事象記録や写真や書き物などなんでも。
  1942年生まれが東京都江戸川区から。

「私」を生きている日本女性が作る和歌のパンチ力

2023年04月02日 | 俳句、川柳
2011年02月14日(月)
 

幾つでもやり直せると書いてあるベストセラーのワナにはまりぬ
                
                                さいたま  滝口由美子

傷つけず傷つけられず生くるため保つエリアを孤独と呼びぬ                                 

                                浜松   桜井 雅子

はっきりと言わぬが花のこの国もやうやく増税言ひ始めぬ

                                仙台  村上かつこ

いずれも2月13日付日経朝刊 歌壇 岡井隆 選 から引用

◎ 掲載したあと読んで気が付いたが、3首ともに「はまりぬ」「呼びぬ」「始めぬ」と語尾を言い切っている歌ばかりだ。

入選掲載された岡井隆選は12首あるが、偶然ながら「ぬ」で止めた歌はこの3首だけしかない。

この世でしかと生きている人は本人は無意識でも、語尾を言い切っている・・と思いぬ(笑)

偶然だろうがお三方ともにアズマの国の方々だ。

 京の都の公家文化の影響が残る西国には、語尾を言い切る文化はないんと違うやろか?

「雅の文化は虚実皮膜にあり」らしいが、この人のこの言葉の本心はいずこにと、いつも測りながら怯えて西国で生きるのも結構しんどいけど面白いもんだ。

 
 
 
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