毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




三位一体節後第12日曜日にきくのは、ベルナルダ・フィンク、ぺトラ・ミュレヤンス(ヴァイオリンと指揮)とフライブルク・バロック・オーケストラによる「霊と心は驚き惑」(2008年録音)です。このBWV35は1726年9月8日に初演された、2部全7曲からなるアルト独唱のためのカンタータ。第1部は「コンチェルト」、第2部は「シンフォニア・プレスト」にそれぞれ導かれ、ほかの曲はアリアとレチタティーヴォのみです。第1曲と第5曲、そして第2曲アリアをもとに、断片で伝承されているニ短調のチェンバロ協奏曲(BWV1059)が再構成され、録音もよくされています。

CD : HMC 902016(harmonia mundi)

HMC 902016

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三位一体節後第11日曜日にきくのは、キャロリン・サンプソン、ぺトラ・ミュレヤンス(ヴァイオリンと指揮)とフライブルク・バロック・オーケストラ(FBO)による「わが心は血の海に漂う」です。このBWV199は、1713年8月27日に初演されたとみられるカンタータ。技巧的なソプラノ独唱のためのカンタータということで、ソプラノ歌手の格好のレパートリーとなっています。サンプソンは1974年生まれのイギリスの歌手。バッハは、バッハ・コレギウム・ジャパンや、ザンクトガレン・バッハ財団オーケストラなど、数々のオーケストラと共演しての録音・録画があります。FBOとのBWV199は2016年の録音です。

CD : HMM 902252(harmonia mundi)

HMM 902252

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三位一体節後第10日曜日にきくのは、マルセル・ポンセールとイル・ガルデリーノによる「主よ、汝の目は信仰を顧みるにあらずや」です。このBWV102は1726年8月25日に初演された、2部7曲からなるカンタータ。7曲中第1部第1曲がミサ曲ト短調(BWV235)の第1曲、第1部第3曲と第2部第5曲はミサ曲ヘ長調(BWV233)の第4曲と第5曲にそれぞれ転用されています。ポンセールたちの録音は2010年で、管弦楽(10名)と合唱(独唱者3名をふくむ9名)はともに極小編成。なお、秋葉美佳(ヴィオラ)が録音に参加しています。

CD : PAS 977(Passacaille)

PAS 977

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三位一体節後第6日曜日にきくのは、ダミアン・ギヨン(カウンターテナー)とル・バンケ・セレストによる「満ち足れる安らい、うれしき魂の悦びよ」です。このBWV170は、1726年7月28日に初演されたアルト独唱のためのカンタータ(全5曲)。アリアにはじまりアリアにおわる(レチタティーヴォ2曲挿入)構成で、コラールなどの合唱曲はふくまれていません。アルト歌手、とりわけカウンターテナー歌手の重要なレパートリーとなっており、多数の録音があります。音楽ではオルガンのオブリガートも美しく、ここでオルガンを弾くのはモード・グラットン。録音は2011年です。

CD : ZZT305(Zig-Zag Territoires)

ZZT305

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三位一体節後第5日曜日にきくのは、クリストフ・シュペーリング、ダス・ノイエ・オルケスター、コールス・ムジクス・ケルンによる「尊き御神の統べしらすままにまつろい」です。このBWV93は1724年7月9日に初演。ゲオルク・ノイマルクの7節からなる同名コラールにもとづく、いわゆるコラール・カンタータです。シュペーリングの録音は2018年。独唱者はイェリー・スー(ソプラノ)、ベンノ・シャッハトナー(カウンターテナー)、ゲオルク・ポプルッツ(テノール)、ダニエル・オチョア(バス)。合唱は独唱者とはべつにパート5名、つまり20名の歌手、そしてオーケストラは15名で編成されています。

CD : 19075874862(deutsche harmonia mundi)

19075874862

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三位一体節後第3日曜日にきくのは、フィリップ・ピエルロ、リチェルカール・コンソートコレギウム・ヴォカーレ・ヘントによる「わがうちに憂いは満ちぬ」(BWV21)です。このBWV21は1714年6月17日に初演されたとみられる、2部全11曲からなるカンタータ。まさに悩ましげなシンフォニアや、ヘンデル風の壮麗な合唱曲で人気です。ピエルロたちの録音は2018年。カンタータ(BWV76)やオルガン・コラールを収録したCDには「Soli Deo Gloria」(神にのみ栄光)と題されています。ピエルロのカンタータ録音では、4人の独唱者のみで合唱も歌わせるのですが(OVPP)、ここではコレギウム・ヴォカーレ・ヘントの8人のメンバーが合唱に加わっています。なおこの録音には、近藤倫代(ヴィオラ)と村上由紀子(バロックファゴット)が参加しています。

CD : MIR 490(MIRARE)

MIR 490

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三位一体節後第2日曜日にきくのは、エリック・ミルンズとモントリオール・バロックによる「もろもろの天は神の栄光を語り」です。このBWV76は1723年6月6日に初演された、2部全14曲からなる力作カンタータ。トランペットは1本だけの編成ですが、第1曲の合唱曲で華々しく活躍します。第2部を導入する第8曲の渋いシンフォニアは、オルガンのためのソナタ第4番第1楽章の原曲で、オーボエ・ダモーレ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、通奏低音という編成です。ミルンズたちの録音は2016年。いつものようにOVPPの合唱で、歌手はエレーヌ・ブリュ、マイケル・テイラー、フィリップ・ガーニェ、ジェシー・ブランバーグの4人です。

CD : ACD2 2407(ATMA Classique)

ACD2 2407

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洗礼者ヨハネの祝日(6月24日)にきくのは、エリック・ミルンズとモントリオール・バロックによる「われらが主キリスト、ヨルダンの川に来たり」です。このBWV7はマルティン・ルターの同名コラールによるカンタータ。1724年の同祝日に初演されています。ミルンズたちによる録音は2004年。合唱はいわゆるOVPPで、歌手はスージー・ルブラン、ダニエル・タイラー、チャールズ・ダニエルズ、ステファン・マクレオドの4人です。

CD : ACD2 2400(ATMA Classique)

ACD2 2400

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聖霊降臨節第2日にきくのは、シギスヴァルト・クイケンとラ・プティット・バンドによる「高く挙げられし血肉よ」です。BWV173は1724年5月29日に初演されたとされるカンタータで、音楽はレチタティーヴォ(テノール)、アリア(テノール)、アリア(アルト)、二重唱(バスとソプラノ)、レチタティーヴォ(ソプラノとテノール)、合唱という全6曲。楽器編成をふくめこぢんまりとしており、クイケンはいつものように合唱をOVPPで歌わせています。歌手はゲルリンデ・ゼーマン、ペトラ・ノスカイオヴァ、クリストフ・ゲンツ、ヤン・ファン・デル・クラッベン。録音は2012年です。

CD : ACC 25316(ACCENT)

ACC 25316

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聖霊降臨節第1日にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「おお永遠の火、おお愛の源よ」です。このBWV34は歌詞本の発見によって、1727年6月1日に初演されたことが確定したカンタータ。合唱、レチタティーヴォ、アリア、レチタティーヴォ、そして終曲はコラールではなく合唱という全5曲で構成されています。鈴木たちの録音は2010年。合唱は独唱者をふくむ声部各4名で、独唱者は、ロビン・ブレイズ、水越啓、ペーター・コーイ。管弦楽は21名編成です。

CD : BIS-SACD-1881(BIS Records)

BIS-SACD-1881

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キリストの復活から40日後、キリストの昇天日にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「信じてバプテスマを受くる者は」(BWV37)です。この「信じてバプテスマを受くる者は」は1724年5月18日に初演されたカンタータ。鈴木たちの録音は2001年で、すでに半世紀近くが経過していますが、音の鮮度もまずまずでじゅうぶん楽しめます。独唱は野々下由香里、ロビン・ブレイズ、櫻田亮、ステファン・マクレオドの4人。独唱者をふくむ合唱はパート4人で、オーケストラはオーボエ・ダモーレ2部、弦楽とオーケストラの計15人という編成です。

CD : BIS-CD-1261(BIS Records)

BIS-CD-1261

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復活節後第3日曜日にきくのは、トーマス・グロッパー指揮、アルツィス・ヴォーカリステン・ミュンヘン(AVM)、バロック・オーケストラ・ラルパ・フェスタンテ(BOLAF)による「泣き、嘆き、憂い、怯え」(BWV12)です。この全7曲からなるカンタータは1714年4月22日に初演。シンフォニアに続く合唱曲は、ロ短調ミサ曲の「クルチフィクスス」に転用されたことでも有名です。合唱をうけもつAVMは2005年に結成された合唱団で、昨今のカンタータ録音にくらべると、比較的大きめな編成で歌っています(参加人数は解説書にもなく不明)。BOLAFは1983年に結成されたオーケストラ。録音は2012年におこなわれています。

CD : OC 425(OEHMS CLASSICS)

OC 425

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復活節第1日にきくのは、モントリオール・バロックによる「キリストは死の縄目につながれたり」(BWV4)です。モントリオール・バロックはこのブログでも何回か紹介していますが、チェロのスージー・ナッパー(音楽監督)と、オルガンのエリック・ミルンズ(指揮)という体制で活動をおこなっています(「Festival Montréal Baroque」という音楽祭も主催)。このカンタータの録音は2014年。ミュールハウゼンでの初演ではなく、ライプツィヒでの再演にさいして付加された金管楽器が編成された稿で録音されています。合唱は独唱者のみの4名(OVPP)で、歌手はオデイ・ビロドエレーヌ・ラチカフィリップ・ガーニドリュー・サンティーニです。

CD : ACD2 2406(ATMA Classique)

ACD2 2406

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棕櫚の日曜日(枝の主日)にきくのは、グナール・レツボール(ヴァイオリンと指揮)、アルス・アンティクァ・オーストリアザンクト・フローリアン少年合唱団、ケプラー・コンソートによる「天の王よ、汝を迎えまつらん」(BWV182)です。1714年3月25日に初演されたこのBWV182は、しみじみと美しい音楽に彩られています。これを活かすにはピリオド・アプローチが最適と思われ、そのためか1990年代以降、同アプローチよる録音が急速に増えてきており、レツボールの録音(1995年)もそのひとつです。なお、このCDのメイン・プログラムはこのカンタータではなく、ペルゴレージの有名な「スターバト・マーテル」にもとづくバッハ編曲(BWV1083)です。

CD : SY 95139(SYMPHONIA)

SY 95139

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復活節前第4日曜日(四旬節第3日曜日)にきくのは、ティム・ミード、デイビッド・ベイツとラ・ヌオーヴァ・ムジカによる「罪に手むかうべし」です。このBWV54は、1714年3月4日に初演されたとされる、アルト独唱のためのカンタータ。アリア、レチタティーヴォ、アリアという3曲のみですが、カウンターテナー歌手にとっても重要なレパートリー。ミードは2016年にその一角にくわわったということになります。そのミードは1981年生まれのイギリスの歌手。ラ・ヌオーヴァ・ムジカは、ベイツが2007年に創設したアンサンブルで、ベイツが芸術監督と指揮を務めています。このカンタータでのラ・ヌオーヴァ・ムジカの編成は、ヴァイオリン2、ヴィオラ2、チェロ、コントラバス、オルガン、チェンバロが各1の8人です。

CD : HMM 902335.36(harmonia mundi)

HMM 902227

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