これから楽しむのは、マルツィン・シヴィオントキエヴィチ(マルチン・スフィオントケヴィッチ)による「ゴルトベルク変奏曲」(BWV988)です。シヴィオントキエヴィチは1984年生まれのポーランドのチェンバロ奏者。このブログでも一度紹介していて(半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903 [12])、それもとてもおもしろい演奏でした。この「ゴルトベルク変奏曲」も、けっして眠れないおもしろい演奏。レジスターを足で操作できるよう、ペダルを装備したチェンバロで、色彩感ゆたかな演奏を披露しています。2度のアリアでの装飾も意表をつかれるもの。そんなおもしろさもある反面、これでよいのかという疑問も湧きます。バッハの孫弟子あたりだと、こういう演奏をしていたかもしれませんが、さてどうなのでしょう。録音は2018年。使用楽器はマティアス・クレーマーの2006年製のチェンバロ(18世紀のジャーマン・モデル)です。
CD : RCD1064(RUBICON)