ヴォルフガング・リュプサムのリュート・チェンバロ(ラウテンヴェルク)できいている「平均律クラヴィーア曲集 第2巻」。降誕節の関係でとぎれとぎれになっていますが、これから楽しむのはプレリュードとフーガ第22番(BWV891)です。4声フーガの主題は休符が3つも入った特異なもので、技巧を凝らしつつ展開されていきます。リュプサムはここでも音をひとつひとつ拾いあげていくように、じつに丹念に弾いており、チェンバロとはずいぶんちがう音世界になっています。弾いているのはキース・ヒル製とみられるリュート・チェンバロで、録音は2016年です。
CD : CR2.3350(Counterpoint Records)