映像:遥か向うにメモリアル・シップ青函連絡船「摩周丸」が観える
教会のある丘から赤レンガの港へ戻る。凍てついた道は雪と氷で
歩きづらい、でも遥か眼下には海の輝きが見える。港が見える丘。
ここは函館の坂の中でも絶景で名高い。そんな坂道を港にくだる。
所感:絶景とは、何を持って言うのだろう。丘からの道は海岸で途切れ
て海も水溜りの様で広くない遠景の山もただの山並みにすぎない。
そして、中心の摩周丸も動きもしない固定された造形、夫々は中
途半端で欠落。それなのに函館の美観として、人々を惹き付ける。
真実:街が港を中心に栄え人々が行き交い古(いにしえ)の夢が今も息づく。
真理:人間も同じ。美しいのは身体の一つ一つのつくりや機能ではない。
何か欠けていても不具合があっても困難を克服し、清々しく生き
て行く、強い意志があるならば、人は周りの人々を魅了し続ける。
大切なことは形状的完成度でなく精神的完成度。それが真実の美