先日発表された「Pew Global Attitudes Project」の2008年春調査から、いくつか話題を拾ってみます。
同調査は世界24カ国からサンプリングされており、日本の場合、18歳以上の708名が電話調査により、3月19日から4月13日の期間に実施されています。
サンプル規模は各国大体750~1000名ですが、中国では3212名(面接調査)、インドでは2056名(面接調査)になっています。
なお、調査は中東やアフリカ、ラテンアメリカを含み、世界をカバーする形で行われていますが、ここでは主に日本のほか、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、中国、韓国の結果を中心に見ていきます。
内容は多岐にわたるため、今日はアメリカを軸にした内容でまとめました。
調査結果はhttp://pewglobal.org/reports/pdf/260.pdfで見ることができます。
【国の現状について満足か不満か?】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/3a/57f07092b825080a4fbea50d7f4a507f.jpg)
評価は経済状態に関係するところが大きく、【国の経済状態は良いか悪いか?】との問いとほぼ同様な結果になっています。
当然、経済的に躍進している中国、ロシアは評価が高く、経年的にも満足度合いが上昇しています。なおインドは41:58で、経年的には横ばいです。
アメリカ、イギリスは経年的に満足度合いが減少傾向、日本はほぼ横ばいです。
韓国の評価の低さは、経済状態への厳しい評価の反映でしょう。
なお、近年政治・経済状態が悪化しているパキスタンでは25:73で、不満が増加しています。
【アメリカに対する好感度】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/24/6c54445d88b161a452f27de0bca46dff.jpg)
前回(2007年春)に比べると、世界各国でアメリカへの好感度がやや回復したことがうかがわれます。
次の【ブッシュ大統領への評価】が厳しい数字なのに比べるとかなり高い水準にあり、アメリカへの好感度は、現実政策とは別次元のもののように見えます。
その中で、日本での減少が目立ちます。
日本での“favorable”比率は2002年の72%、2006年の63%、2007年の61%、そして今回の50%と減少しています。
もともとがかなり高かったので、ヨーロッパ水準に移行したということでしょうか。
一方で顕著に増加したのが韓国で、ときに牛肉輸入問題などで反米的な世論が噴出すことがありますが、他の質問でみても、韓国のアメリカへの好感度はかなり高いものがあります。
例えば、【アメリカは個人の自由を尊重しているか?】の問いへの肯定的な回答の割合は、西欧の65~70%、日本の80%を超えて、韓国では94%と非常に高い数字になっています。(ちなみにアメリカ自身の評価は75%)
中国、ロシアといった政治的にときにアメリカと競合する国においても、アメリカの好感度はかなりの水準にあります。
ただ、トルコでは12:77、パキスタンでは19:62と、アメリカが戦略的に重視している国では、あまり好意的に思われていないという数字が出ています。
日本に対する各国の好感度も気になるところですが、そのあたりはまた後日。
まあ、予想される結果ではありますが、欧米では高く、中国では厳しい数字になっています。
【ブッシュ大統領への評価】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/6d/22b923ade179e63b2263e890cdf86f8f.jpg)
ブッシュ大統領にたいする評価はあまり高くありません。
特に、西欧諸国で厳しい数字になっています。
【アメリカの自国への影響】
アメリカが自国へ及ぼす影響については、各国がその大きさを認めています。
特に、日本・韓国で高い数字になっています。
これは【アメリカ経済の自国への影響】というふに、経済に限定しても、ほぼ同様の結果が出ています。
【アメリカ大統領選挙への関心】
自国及び世界への影響が大きいアメリカのリーダーを選ぶ選挙ですので、アメリカだけでなく世界各国で関心を引いていますが、なぜか日本の数字が突出しており、本国アメリカより高くなっています。
【オバマ候補、マケイン候補への信頼度】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/59/5cdb449a8eee19e40adb45e822f0be2f.jpg)
指名を確実にした両候補への評価をみると、オバマ候補の数字が圧倒的に高くなっています。
ブッシュ大統領への評価の低さの裏返しであり、世界は“change”を求めているようです。
もし、世界各国でアメリカ大統領を選ぶとすれば、オバマ候補の地すべり的大勝でしょう。
なお、調査時点ではまだ選挙活動中だったヒラリー候補の数字は、オバマ、マケイン両候補の中間あたりを示しています。
【イラク民主化は成功するか?】
イラクに民主的な政府を確立しようとする努力はうまくいくかどうかの問いですが、上記以外の中東の国をみると、エジプト41:57、ヨルダン41:54、レバノン45:51と、思いのほか成功するという期待が高い数字になっています。
同調査は世界24カ国からサンプリングされており、日本の場合、18歳以上の708名が電話調査により、3月19日から4月13日の期間に実施されています。
サンプル規模は各国大体750~1000名ですが、中国では3212名(面接調査)、インドでは2056名(面接調査)になっています。
なお、調査は中東やアフリカ、ラテンアメリカを含み、世界をカバーする形で行われていますが、ここでは主に日本のほか、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、中国、韓国の結果を中心に見ていきます。
内容は多岐にわたるため、今日はアメリカを軸にした内容でまとめました。
調査結果はhttp://pewglobal.org/reports/pdf/260.pdfで見ることができます。
【国の現状について満足か不満か?】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/3a/57f07092b825080a4fbea50d7f4a507f.jpg)
評価は経済状態に関係するところが大きく、【国の経済状態は良いか悪いか?】との問いとほぼ同様な結果になっています。
当然、経済的に躍進している中国、ロシアは評価が高く、経年的にも満足度合いが上昇しています。なおインドは41:58で、経年的には横ばいです。
アメリカ、イギリスは経年的に満足度合いが減少傾向、日本はほぼ横ばいです。
韓国の評価の低さは、経済状態への厳しい評価の反映でしょう。
なお、近年政治・経済状態が悪化しているパキスタンでは25:73で、不満が増加しています。
【アメリカに対する好感度】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/24/6c54445d88b161a452f27de0bca46dff.jpg)
前回(2007年春)に比べると、世界各国でアメリカへの好感度がやや回復したことがうかがわれます。
次の【ブッシュ大統領への評価】が厳しい数字なのに比べるとかなり高い水準にあり、アメリカへの好感度は、現実政策とは別次元のもののように見えます。
その中で、日本での減少が目立ちます。
日本での“favorable”比率は2002年の72%、2006年の63%、2007年の61%、そして今回の50%と減少しています。
もともとがかなり高かったので、ヨーロッパ水準に移行したということでしょうか。
一方で顕著に増加したのが韓国で、ときに牛肉輸入問題などで反米的な世論が噴出すことがありますが、他の質問でみても、韓国のアメリカへの好感度はかなり高いものがあります。
例えば、【アメリカは個人の自由を尊重しているか?】の問いへの肯定的な回答の割合は、西欧の65~70%、日本の80%を超えて、韓国では94%と非常に高い数字になっています。(ちなみにアメリカ自身の評価は75%)
中国、ロシアといった政治的にときにアメリカと競合する国においても、アメリカの好感度はかなりの水準にあります。
ただ、トルコでは12:77、パキスタンでは19:62と、アメリカが戦略的に重視している国では、あまり好意的に思われていないという数字が出ています。
日本に対する各国の好感度も気になるところですが、そのあたりはまた後日。
まあ、予想される結果ではありますが、欧米では高く、中国では厳しい数字になっています。
【ブッシュ大統領への評価】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/6d/22b923ade179e63b2263e890cdf86f8f.jpg)
ブッシュ大統領にたいする評価はあまり高くありません。
特に、西欧諸国で厳しい数字になっています。
【アメリカの自国への影響】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/c3/2cd7ffe8c745c3dfd503f6064217b7cd.jpg)
アメリカが自国へ及ぼす影響については、各国がその大きさを認めています。
特に、日本・韓国で高い数字になっています。
これは【アメリカ経済の自国への影響】というふに、経済に限定しても、ほぼ同様の結果が出ています。
【アメリカ大統領選挙への関心】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/27/27e9fb9c6272b027f5d0cbdf8a5ff0f9.jpg)
自国及び世界への影響が大きいアメリカのリーダーを選ぶ選挙ですので、アメリカだけでなく世界各国で関心を引いていますが、なぜか日本の数字が突出しており、本国アメリカより高くなっています。
【オバマ候補、マケイン候補への信頼度】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/59/5cdb449a8eee19e40adb45e822f0be2f.jpg)
指名を確実にした両候補への評価をみると、オバマ候補の数字が圧倒的に高くなっています。
ブッシュ大統領への評価の低さの裏返しであり、世界は“change”を求めているようです。
もし、世界各国でアメリカ大統領を選ぶとすれば、オバマ候補の地すべり的大勝でしょう。
なお、調査時点ではまだ選挙活動中だったヒラリー候補の数字は、オバマ、マケイン両候補の中間あたりを示しています。
【イラク民主化は成功するか?】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/b9/18576da3e2222e8bc154b751da17472e.jpg)
イラクに民主的な政府を確立しようとする努力はうまくいくかどうかの問いですが、上記以外の中東の国をみると、エジプト41:57、ヨルダン41:54、レバノン45:51と、思いのほか成功するという期待が高い数字になっています。