(こういう屋台も姿を消すのでしょうか? 衛生面や言葉の問題で路上屋台で食べることはあまり多くありませんが、街の雰囲気としては寂しくなるような感も 画像は【http://www.e-asianmarket.com/bkkfood/bkkyatai01.html】)
【バンコクで乗継時間が11時間】
タイ・バンコクのスワンナプーム空港にいます。現地時間で午前9時、日本時間で午前11時。
イラン観光に向かう途中ですが、バンコクで11時間の乗り継ぎ時間があります。(安いチケットなので・・・・)
予定では10時間だったのですが、どういう訳がやけに早くバンコクに到着(午前4時)し、ただでさえ長い待ち時間が更に長くなりました。
バンコク市内に出て、観光でも・・・・と考えていたのですが、あてにしていた空港内のトタンジトツアーカウンターが見当たりません。
自力で市内に出るとなると、何かと面倒ですし、時間を気にしながらというのも・・・・
初めての街なら、興味の方が先に立つのですが、何回か訪れているバンコクだと、面倒な感が先に。
それに、4時、5時となると真っ暗で観光も何もありません。深夜のフライトで眠いし・・・。
なんだかんだで気持ちも萎えてきて、結局空港内でグダグダすることに。いつもの優柔不断です。
何とか5時間潰しましたが、まだ6時間あります。横になれるイスはあるのですが、空港内は寒くて、1時間も寝ていると凍えてきます。案内の放送もうるさいし。
【物価が高騰するバンコクで、日本からの年金移住高齢者が苦境に】
飲食も、空港内の価格は非常に高く、貧乏人はひるんでしまいます。
水500mlボトルが2ドル、約230円!
街中なら10分の1で・・・とも思うのですが、最近はバンコクの物価が非常に高くになり、安い物価をあてにしていた日本からの高齢者移住者の中には生活に行き詰る人も少なくないと聞きますので、“タイなら安いはず”というこちらの感覚がズレているのかも。街の格安屋台も一掃されるようですし。
まあ、ネットはつながるし、電源もありますので、こんなブログ更新などにはうってつけです。
****「タイで優雅な年金生活」の夢が破綻、大惨事も*****
物価高騰のバンコクからチェンマイ、チェンライへ、しかし・・・
「世界一の屋台街」(米CNN、2016年)として知られるタイの首都バンコクから屋台が消える――。
今年末までに、衛生と秩序の両面から、バンコク首都圏庁(BMA)がバンコクの主要な道路から食べ物などを販売する露天商を退去させると発表した。
「タイ文化が消える」と世界の旅行者に衝撃を与えているが、中でもショックを隠し切れないのは日本からタイに移住してきた貧困に喘ぐ日本人年金生活の高齢者だ。
東南アジアは日本人高齢者の移住先として人気だが、中でも世界的な観光地としても知られるタイは「イスラム教国で、シンガポールに次ぎ物価の高いマレーシアや、治安の悪いフィリピンに比べ、日本と同じ、仏教国という意味でも根強い人気がある」(大手旅行会社関係者)という。
優雅な年金生活を夢見たものの・・・
物価が安く、日本から近く、さらに一年中温暖な気候に恵まれ、日本食にも事欠かない、と、“優雅なタイでの隠居暮らし”を夢見てリタイア後、タイに移住して来る人は後を絶たない。
しかし、「タイは物価が安く、日本より優雅な生活ができる」という空想の夢物語は、数年前のお話。今、タイでは物価が高騰し国民生活を直撃、大きな問題となっている。
特にバンコクは深刻で、想像以上に激しい物価高騰で年金生活者の日本人高齢者は生活難に陥り、「リタイアリッチ」の夢は「リタイアプア」の現実に取って代わった。
日本を去らざる得ない理由があったり、リタイアリッチを豪語して日本を去った手前、今更日本にも帰れず、夢打ち砕かれ、身寄りのない異国で孤独死するケースも珍しくなくなってきた。
そもそも物価高騰の最大の原因は、2012年、インラック政権(当時)が実施した最低賃金の引き上げ。人件費高騰に伴い、物価も急上昇した。また、日本人の場合、昨今の円安傾向が状況をさらに悪化させている。
例えば、バンコクでラーメンを注文した場合、数年前であれば200バーツ(約700円)ぐらいだったのが、今では300から400バーツ(約1000円から約1300円)と、2倍近くにまで跳ね上がっている。
バンコクでもお馴染みの和風居酒屋や和食レストランでも、お酒が入ると1人当たり平均、2000~3000バーツ(約7000円から約1万円)もする。(中略)
ましてや、リタイアプアにはラーメンや日本食は高嶺の花。激安の屋台街に繰り出しても、屋台も麺類などが20~30バーツ(約70円から約100円)だったのが、今では50バーツ(約170円)に値上げされている。
もし計画通り年末までにバンコクの主要道路で露天が撤去されれば、日本人の貧困高齢者の生活は一層困窮することになる。(後略)【6月30日 末永恵 JB Press】
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【お堅い軍政 屋台だけでなく不法移民も一掃 仏教界も管理 身内の軍部は?】
タイ軍政は屋台だけでなく、不法就労者も一掃するつもりのようですが、アメリカ経済が不法移民に依存しているように、タイも・・・ということで、混乱も惹起しているようです。
****数万人出国、タイ混乱 不法就労の罰則強化延期****
タイで軍事政権が不法就労者への罰則を強化し、摘発を恐れたミャンマー人やカンボジア人ら数万人が一斉に帰国する混乱が起きている。
タイでは不法就労を含む低賃金の外国人労働者に頼る業種や企業が少なくない。批判を受けて軍政は急きょ、適用を来年1月からに先延ばしした。
6月23日から適用になった新たな罰則は、不法就労が発覚した場合、雇用者に労働者1人につき最高で80万バーツ(約270万円)の罰金を科すなどの内容。これを受け、6月下旬の約1週間で、ミャンマー人やカンボジア人ら数万人が出国する騒ぎになった。
軍政側は、罰則強化の理由を「人身売買問題への対応」と説明する。不法就労の放置が強制労働や人身売買の温床になっているとの批判があり、米国が6月27日に発表した世界の人身売買をめぐる報告書でも、タイは人身売買撲滅に向けた最低基準を満たしていないと評価された。
だが、低賃金の外国人労働者らに依存してきた漁業や建設業、零細企業などからは一斉に不満の声が上がった。タイには少なくとも300万人以上の外国人労働者がいて、そのうち不法就労者は100万人を超えるとみられているが、実数は分かっていない。
漁業組合関係者は「罰則強化には、とてつもない副作用がある」と反発した。労働許可の手続きが煩雑で費用が高いことも不法就労を招く一因だとし、就労システムも改善しなければ「根本的解決にはつながらない」との声も上がる。
すでに4万人以上が帰国し、「性急すぎる」などと政策に批判的だったミャンマーには急きょ、タイの労働相が訪問し、対応を協議した。
軍政は批判も考慮し、今月4日に罰則強化の先送りを決定。今後、内容をさらに検討するとしている。【7月12日 朝日】
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“タイは人身売買撲滅に向けた最低基準を満たしていない”とのことですが、軍内部にも最悪の人身売買に関与する者もいます。
****ロヒンギャなどの人身売買に関与、軍幹部ら62人に有罪判決 タイ****
タイの刑事裁判所は19日、ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャやバングラデシュからの移民の人身売買に関与した罪に問われていた陸軍中将、警官、政治家を含む被告62人に有罪判決を下した。
タイの軍事政権は2015年5月、ロヒンギャなどの移民をタイ南部からマレーシアに送り込み大金を得ていた当局者らと人身売買組織の取り締まりを強化。身代金目的で密林の中に拘束されていた移民もいた。
取り締まりにより東南アジア全域の危機的な状況が明るみになった。拘束されて密林に放置された大勢の移民が飢えやマラリアで死亡。また海上では船に詰め込まれた移民がタイ、マレーシア、インドネシアの沖合に漂着したものの、上陸を拒否される事態も起きていた。
19日に有罪判決を受けた62人の中で最も高位の陸軍中将マナス・コンパン被告は、複数の人身売買の罪などで禁錮27年を言い渡された。タイでは、軍幹部が収監されることはおろか、裁判にかけられることも非常にまれ。
この他、密林に設けられた移民の収容施設に関わっていたミャンマー国籍の被告に禁錮94年、少なくとも17人に70年以上の禁錮刑が言い渡された。ただタイでは、受刑者が服役するのは最長50年と定められている。【7月20日 AFP】
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腐敗は軍部だけでなく、国民から篤い信頼を受ける僧侶の中にも。
*****「ぜいたく僧侶」を逮捕=米から送還、詐欺など疑い―タイ****
タイ捜査当局は、僧侶らしからぬ派手な暮らしぶりから「ぜいたく」と批判を浴びていた男を、マネーロンダリング(資金洗浄)や詐欺などの容疑で逮捕した。検察当局が20日発表した。容疑を否認しているという。
男はウィラポン・スクポン容疑者(37)。2013年、高級ブランド「ルイ・ヴィトン」のバッグを持ち、サングラス姿で自家用ジェット機に乗り込む姿が動画投稿サイトに掲載されたのをきっかけに、少女との淫行などさまざまな疑惑が浮上。僧籍を剥奪されるとともに、逃亡先の米国で身柄を拘束された後、タイに送還され19日夜に帰国した。
地元メディアによると、タイの民事裁判所は20日、ウィラポン容疑者の詐欺容疑などに関連し、同容疑者ら8人の約4300万バーツ(約1億4000万円)相当の資産差し押さえを認めた。資産には高級車や土地、建物が含まれ、裁判所は「違法な活動」で取得したと判断したという。【7月20日 時事】
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タイにおいては、仏教徒の男子はすべて出家するのが社会的に望ましいとされており、出家行為が社会的に奨励される傾向にありますので、世俗と僧侶の間の垣根も低く、ある意味では俗世間のいろんなもの・人物が僧侶の中に流れ込むことにもなります。
そんなこともあって、僧侶の麻薬・犯罪履歴をIDカードで管理する・・・という話にモなっているようです。
****タイ、僧侶にデジタルIDカード発行を計画 犯罪歴確認のため****
タイの仏僧たちに対して、麻薬の使用や犯罪歴を記録・確認できる「スマートIDカード」が、近く発行されることになりそうだ。相次いでスキャンダルを起こしているのイメージ回復が狙いだという。
タイに約30万人いるとされる僧侶たちは国民から敬意を受けているが、ここ最近は性や麻薬にまつわるスキャンダル、寺院内での殺人事件などが明るみに出ており、軍事政権は仏教界の体制立て直しを望んでいた。
首相府の高官が13日、報道陣に対して明らかにしたところによると、タイの僧侶らは紙の身分証は所持しているが、「情報が古いため、経歴を確認するのが困難になっている」という。
新しく発行されるデジタルIDカードによって僧侶の最新の経歴のほか、犯罪歴や麻薬使用などの情報も確認できるようになる。
首相府はこの措置の狙いについて、「偽の僧侶が仏教を悪用したり、また素行不良者が法衣で違法行為を隠蔽(いんぺい)するのを防ぐこと」だと説明している。【7月14日 AFP】
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屋台・不法移民を一掃し、僧侶も管理し・・・と、お堅いのが好きな軍政のプラユット暫定首相ですが、軍内部の不正一掃に取り組む考えはないのでしょうか?
【超法規的権限行使の強権体質 社会に息苦しさも】
軍政の管理体質は、社会・体制批判を許さないという形での強権行使という側面もあります。
****不敬罪反対の活動家拘束=超法規的権限を行使―タイ軍政****
タイで不敬罪に反対する活動を行っている男性が2日、軍事政権当局に身柄を拘束され、軍施設に連行された。地元メディアが3日、親族の話として伝えた。
地元メディアによると、捕まったのはジャルーンチャイ・セタン氏(60)。首都バンコクの自宅で約10人の兵士に拘束された。兵士らは拘束の際、暫定憲法44条に基づく措置だと説明したという。
同条は、プラユット暫定首相が兼務する国家平和秩序評議会(NCPO)議長に超法規的権限の行使を認めている。【7月13日 時事】
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社会全体に“息苦しさ”が漂う感も。
****表現の自由制限「息苦しい状況」 タイの映画監督****
東南アジア諸国連合(ASEAN)設立50年に合わせ、東京・六本木の森美術館と国立新美術館で、「サンシャワー 東南アジアの現代美術展」が始まった。
出展アーティストで世界的に著名なタイの映画監督、アピチャッポン・ウィーラセタクン氏(46)が来日し、軍事政権下で表現の自由が狭められている現状を語った。
今回、体長8メートルの白象のモニュメントを初出展。アピチャッポン氏は「寝ているのか死んでいるのかわからない象は国の破綻(はたん)をも表している。議論を呼ぶきっかけにしたい」と話した。
タイの状況について、「権力の乱用がはびこり、政治状況は悪くなっている」と指摘。周囲の芸術家も、軍部から尋問を受け、政治的な活動に従事しないことを求められているという。「息苦しい状況だが、創作の原動力にもなっている」とも語った。「サンシャワー」展は10月23日まで。【7月13日 朝日】
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【新国王、タクシン元首相の動向は?】
お堅い管理志向のプラユット暫定首相・軍政と奔放な生活を続けてきた新国王のそりが合うのかも、タイの不安定要因です。
****王室資産管理責任者に側近=タイ国王が任命****
タイのワチラロンコン国王は、王室資産の管理・運用を監督する王室財産委員会の委員長に、国王側近のサティポン国王秘書官長(空軍大将)を任命した。17日付の官報で公示された。
王室の資産は土地開発事業や企業への投資などで運用されており、その額は400億ドル(約4兆5000億円)以上ともいわれる。
王室財産委員会の委員長にはこれまで財務相が就任する決まりだったが、17日に施行された新法では国王が自由に指名できるようになるなど、王室資産に対する国王の権限が強化された。【7月18日 時事】
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空軍大将ということは、ワチラロンコン国王の側近勢力で、プラユット暫定首相などの軍政主流派とは軍内部の権力闘争も噂される勢力のようです。
新国王、新国王に近い軍の新興勢力、更にタクシン元首相がつながると、軍主流派による軍政とののっぴきならない対立も・・・・という話は、以前も取り上げたところです。
その最大の不安定要因でもあるタクシン元首相については、軍政側は欠席裁判で追い込むつもりのようです。
:*****タクシン氏の欠席裁判に道=タイ立法議会が法案可決****
タイ立法議会(暫定議会)は13日、首相や閣僚、国会議員らによる汚職事件について、欠席裁判を可能にする法案を可決した。本人が海外逃亡中のため公判停止となっているタクシン元首相の刑事裁判再開に道を開く内容。タクシン派からは反発する声が上がっている。
タイの現行法では、被告が海外に逃亡しても時効は停止しないが、同法案は海外逃亡中の時効停止を盛り込んだ。また、同法施行以前の事件にも遡及(そきゅう)して適用することが可能となる。
タクシン氏は汚職事件の公判中だった2008年8月に出国して以来、海外逃亡生活を続けている。地元メディアによると、同法が施行されると、タクシン氏を被告とする少なくとも5件の刑事裁判が再開される見込み。【7月14日 時事】
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“タイ最高裁は20日、アピシット元首相(民主党党首)に対する名誉毀損(きそん)の罪に問われたタクシン元首相派組織「反独裁民主統一戦線(UDD)」のチャトゥポン代表(51)について、一、二審の無罪判決を破棄し、禁錮1年の実刑判決を言い渡した。”【7月20日 時事】という締め付けも続いています。
軍政側が恐れるのは、タクシン元首相の帰国に合わせてワチラロンコン国王が恩赦を行うという展開ですが、ワチラロンコン国王にそこまで軍政に対峙する度胸があるのか・・・・?
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だいぶ時間が潰せました。なんとか先が見えてきました。