安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

キース・ジャレット STANDARDS, VOL.1

2010-07-21 21:08:29 | ピアノ

安曇野市の北にある松川村(長野県北安曇郡)に、ジャズ喫茶「M-gate」が開店したというので行ってきました。店主は、前から面識のある方なのですが、本格的オーディオ装置でレコードを聴かせるジャズ喫茶をオープンするとは、本当に驚きました。仕事をリタイアされてからのスタートですが、そのエネルギーに脱帽です。入店していた時に、キース・ジャレット「スタンダース・ライブ」がかかりましたが、拙ブログでは既にとりあげたので、「スタンダーズVol.1」を聴いてみます。

KEITH JARRETT (キース・ジャレット)
STANDARDS, VOL.1 (ECM 1983年録音)

 Standardsvol1

「M-gate」では、大きめな音量を出していましたが、うるさくはなく、まじりけのない自然な音のような気がしました。キースのピアノやデジョネットのシンバルの音が、高い天井の空間に放出され、きれいでした。ベースの音は、ゲイリー・ピーコックということもあってか、ずしんとくる音ではなくて、やや軽めでした。

ジャレットは、ソロやテナー・サックスを加えたバンドで活動をした後に、1983年1月のこの録音から、ピアノ・トリオで演奏するようになります。僕は、テナー入りの作品があまり面白くなかったので、トリオというフォーマットで、スタンダード曲を素材にとりあげたというのは、嬉しい変身ぶりでした。

キース・ジャレット(p)、ゲイリー・ピーコック(b)、ジャック・デジョネット(ds)という最高のメンバー。「Meaning of The Blues」、「All The Things You Are」、「It Never Entered My Mind」、「The Masquerade is Over」、「God Bless The Child」の5曲。それぞれの演奏時間は、5分~15分と長めですが、どこかしらに聴きどころをもっています。

一番の聴きものは「All The Things You Are」で、早いテンポによるアドリブが素晴らしく、跳躍しない連続したフレーズによる変幻自材の展開がかっこいいです。そこにからむデジョネットのドラムスがしなやかで力強い。抒情的な「It Never Entered My Mind」は、単音によるテーマ処理が印象的。「God Bless The Child」はゴスペル調で、リズムが強調されています。この編曲は現代的であるものの、ピアノ・プレイが細切れになっていることもあり、好みが分かれると思います。

ホームページのジャズ喫茶にM-gateを掲載しました。時間があればご覧ください。モダンジャズやヴォーカルを聴こう ジャズ喫茶 M-gate

【M-gate店内】

 住所:長野県北安曇郡松川村 電話:0261-62-2384

   Tennaizentai1_3