先日、近所の食堂で遅い夕飯を食べていたら、学生と思しき一団が就職活動の話をしていました。どうやら皆苦戦しているようで、地方銀行やIC関連会社、大手建設会社など長野県内に本社がある有名企業を受けたけど落ちたという話が多く、元気がありません。お店のおばさんからは、落ち込まずに他をどんどん回れと激励されていました。元気が出そうな闊達なピアノです。
HUGH LAWSON (ヒュー・ローソン)
PRIME TIME (STORYVILLE 1977年録音)
ヒュー・ローソンは、1935年デトロイトの生まれ(97年死去)で50年代から活躍したピアニストですが、あまり知られていません。70年代後半にはチャールス・ミンガスとツアーをしていますが、77年録音の本作が初リーダー作です。ライナーの執筆はピアニストのホレス・パーランで、H・ローソンは過小評価されていると記しています。
ハードバップタイプでオーソドックですが、早い曲など手数が多く力強いので、はじめはマッコイ・タイナーをもイメージしました。メンバーはヒュー・ローソン(p)、ボブ・クランショー(b)、ベン・ライリー(ds)。購入理由の一つが、ベースがB・クランショーだったことで、彼の演奏はラインがメロディアスなので昔から好きでした。
曲は、ローソンの自作が2曲で「Blue Bones」、「Rip-Off」、クリフォード・ジョーダン作「The Highest Mountain」、C・ミンガスの「The Duke Ellington Sound of Love」、B・パウエルの「I'll Keep Loving You」、Sonelius Smith作「The Need To Smile」、そしてジュール・スタインの名曲「I Fall in Love Too Easily」とJ.T.Willimasの「Make Me Rainbows」の8曲。
スイングしてすかっとした演奏が収録されています。早めの曲がよく、「The Highest Mountain」は、良く動く右手と力強い和音のコントラストが面白く、「Rip-Off」も小刻みなフレーズが小気味よく躍動的。ミディアムテンポの「Make Me Rainbows」は力を抜いたプレイが楽しめ、バラード「I Fall in Love Too Easily」は、詩情を感じさせながらもやや硬派な演奏。