家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

枕草子

2009-03-05 08:18:51 | Weblog
枕草子を読んでみた。言わずと知れた清少納言作である。

春野まで片道1時間を、いろいろなCDを聞きながら行く。

林望さんの「古典文学を読んで知る日本人のアイデンティティー」というCDを聴いたからだ。

枕草子は「春は、あけぼのやうやう白くなりゆく山ぎは、すこしあかりて・・・・・」で始まる。

「ここがイチバンつまらないところです」と言うのだ。

大好きなところは第六十九段。

「忍びたるところにありては、夏こそをかしけれ。」

なんというエロティックなことを書いてあるのだろうという章なんです。

こういうところが枕草子には、たくさんあるんです。

林望さんは、その説明を丁寧にしてくれる。

へェー、なーるほどぉ、と納得したような気分になって林望さんの薦める本(新潮日本古典集成)を図書館にリクエストしてみた。

届いて早速本を開く。

確かに解説が付いていて意味の理解は、し易い。

だが現実には林望さんの目に浮かぶような解説とはほど遠くエロティックであると感じるところまでなど、とうてい行き着かない。

文章の意味だけではなく当時の世相やら風俗全般を知っている必要があった。

「教養不足は人生を貧相なものにするなぁ」と感じて図書を返した。