家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

最期の会食

2009-05-25 08:03:15 | Weblog
今年3月に母の誕生会を開いたが出席してくれたおばさんが亡くなった。

おじさんの話では、あの会の後ガクッと弱ってしまったという。

あのときは皆と楽しくおしゃべりし、美味しく食べ物をいただいた。

あれが最期になるとは本人を初め誰も予想できなかった。

母が「良かった。あの会をやってもらって」と私に礼を言う。

実は当日私がおじさん夫婦を送り迎えしたのだが送り届けたとき

「本当に楽しかったよ。ありがとう」

と二人から言われ、その嬉しそうな顔を見て車の中で嬉し泣きをしながら帰ったのだった。

誰からも礼を言われることはない。

私が一番嬉しかったのだから。

遺体と対面して母はおばさんの頭を撫でて

「姉さん。上手に逝ったねぇ」と誉めていた。

娘さんが私たちのところにやって来て写真楯を見せた。

母の誕生会の時の写真だった。

写真を楯に入れて部屋に飾っておきたかったほど嬉しかったことが分かった。

隣家の人たちが集まり始めたため私たちは帰ることにした。

玄関を出るとき娘さんがやって来て「○○○君ありがとね」と私に感謝を告げてくれた。