間伐が終わると今まで歩いていた小道が倒れた木で塞がれてしまった。
まずは、それを取り除く。
でないと、何の作業もできない。
チェーンソーで枝をはらい太い枝は、もう一度切って小さくする。
それらを一箇所に固める。
その作業が延々と続いた。
山側は倒木のせいで獣達が通れなくなり全く足跡がなくなった。
沢に倒れた樹も小さく切ってどけた。
やっと道を確保できたので作業は次の段階に移行する。
今度は使えそうな木の皮をむく。
ムシは木の皮に入り込み食べていくから皮をむいておくのだ。
皮むきの道具はカマのような形をしていて刃にカーブを付けてある。
皮に刃を当て深く入り過ぎないように手加減しながら手前にスーッと引いてくる。
すると、いとも簡単にピューッと幅4センチ程度の皮がむけてくる。
きれいに思った通りのむけかたをすると、とても気持ちが良い。
外側のガサガサとした皮の内側には茶色の薄皮があり、それを薄く剥ぎ取ると赤茶色の膜があり、その下に白っぽい幕がある。
それらが、いっぺんにむける場合もあれば一枚一枚むける場合もある。
その下がいわゆる白木だ。
たまに力が入りすぎて白木まで削り取ってしまうこともある。
力の要る作業ではないが何度も何度も同じことを繰り返すため少し腰が痛くなる。
樹木の皮は長い間腐ることなく存在し続けるため今は産業廃棄物として焼却処分されることが多いらしい。
私の所も同じ問題が出てくるはずだが、それはまた次の課題として今はせっせと皮むきに励むことにする。
皮むき道具の刃も、どうやって研ぐのか分からない。
近々Y爺さんに聞いてみよう。