入り口近くにバンペイユが転がっていた。
「風で落ちたかな」と思った。
しかしもうひとつ落ちているのを見て
「そんなに強い風が吹いたかなぁ」と思いながら中に入った。
見える角度が変わって気が付いた。
バンペイユに歯形が付いているのだ。
「やられた」と思った。
よくよく見れば歯形を付けて放置してある物が5個あった。
今年は、なりが悪くて全部で11個しかなかった。
そのうち5個はひどい。
たぶん集団サルの仕業だと思う。
急いで木に残っている6個を採った。
そして放置された5個をコンポストに入れた。
人間は1個を分け合って食べるから無駄がない。
また誰かが食べ初めて少し早いようだったら「まだ早いから、もう少し待とう」などと号令をかける。
いずれも皮をむいて実に到達してから一口二口食べただけで止めてある。
「もったいない」を教えてやりたい。
「もったいない」を実行すれば、どれだけ豊かな生活が送れるか。
「サルにも与えてあげたい」という気も少しは持ち合わせているが、このような食べ方を目の当たりにすると「一切与えたくない」という気持ちに変わってしまう。
このような食べ方をする野生の動物達。
なぜなのだろう?
自然を守るため?
どうやって?
腹立たしさを疑問に変えて自制した。