露天風呂に浸かった瞬間「これが足りなかった」と感じとった。
日々不自由のない生活をしているつもりだが、それでも何か不足している感覚があった。
風呂にも勿論常々入っているが、そういうことではない。
友人と一緒に入る湯船。
遅れて到着した二人が加わり6人全員が湯船の中で揃った。
景色や湯を楽しむより積もった話をする。
旅館の夕食時再び「これが不足していた」と気付く。
食事を、また酒を楽しむのだが、やはり話を楽しむのがイチバンだ。
モーガン仲間のミーティングに何度か別の用事で参加できなかった。
「今頃皆は楽しくやっているだろうに」とその時満たされない気持ちを味わっていた。
それが悔しくて咽のつかえのように心につかえを残していた。
翌朝目覚めるとすぐに露天風呂に向かう。
「お早うございます」
沢の音の中での朝の挨拶。
あいにく今日は雨だ。
モーガンで雨はキビシイ。
だが「露天風呂のように雨のモーガンも風流じゃないか」と思うことにした。
やはり伊豆の山道を走るとき雨の路面は気を使う。
雪の残っている箇所があった。
遠くに雨に煙る海が見える。
今日の富士山は姿を隠している。
カーブを曲がったトタンに河津桜の桃色が目に飛び込んできた。
モーガンのエンジンブレーキ音と振動が気持ちよい。
フロントガラスの雫の向こうには友人の赤い車。
バックミラーにも友人の車。
雨も私の邪魔をしない。
足りなかったものの発見と、それを充たした伊豆旅行であった。
日々不自由のない生活をしているつもりだが、それでも何か不足している感覚があった。
風呂にも勿論常々入っているが、そういうことではない。
友人と一緒に入る湯船。
遅れて到着した二人が加わり6人全員が湯船の中で揃った。
景色や湯を楽しむより積もった話をする。
旅館の夕食時再び「これが不足していた」と気付く。
食事を、また酒を楽しむのだが、やはり話を楽しむのがイチバンだ。
モーガン仲間のミーティングに何度か別の用事で参加できなかった。
「今頃皆は楽しくやっているだろうに」とその時満たされない気持ちを味わっていた。
それが悔しくて咽のつかえのように心につかえを残していた。
翌朝目覚めるとすぐに露天風呂に向かう。
「お早うございます」
沢の音の中での朝の挨拶。
あいにく今日は雨だ。
モーガンで雨はキビシイ。
だが「露天風呂のように雨のモーガンも風流じゃないか」と思うことにした。
やはり伊豆の山道を走るとき雨の路面は気を使う。
雪の残っている箇所があった。
遠くに雨に煙る海が見える。
今日の富士山は姿を隠している。
カーブを曲がったトタンに河津桜の桃色が目に飛び込んできた。
モーガンのエンジンブレーキ音と振動が気持ちよい。
フロントガラスの雫の向こうには友人の赤い車。
バックミラーにも友人の車。
雨も私の邪魔をしない。
足りなかったものの発見と、それを充たした伊豆旅行であった。