家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

水鉢の移動

2011-05-08 09:09:47 | Weblog
力持ちが帰省している間に水鉢の移動をしておこうと考えた。

まずは大き目のバケツに水鉢の水を汲みだす。

ドラム缶用のポンプを使用した。

緑色をした水が半透明の蛇腹のホースを通ってバケツに落ちていく。

黒色をした水草の破片も流れていく。

1杯目は捨てた。

捨てた水の中から金魚の死骸が3匹出てきた。

死んで間もないのか目が、まだ変色していなかった。

2杯目は残しておくことにした。

水草の植えてある鉢を取り出すと水面は一気に下がった。

そのあとは真っ黒い水となった。

メタンガス発生の元になるので網ですくって黒や、まだ少し茶色の残る枯葉を捨てた。

網ですくっている間に1匹の金魚が逃げ惑うのが観察された。

手で水の中を探ってみる。

残っているのは小砂利だけのようだ。

「これなら持ち上げられるだろう」

二人の意見が一致した。

簡単に持ち上げて移動できた。

予め掘っておいた穴に置いてみる。

少し不安定なのでフカフカの土を入れて置きなおす。

水準器で水平を確認して土を戻す。

鉢の周りに土を置き足先で踏み固める。

庭石を戻して終了した。

水草の鉢を戻し汲み取ってあった水を戻し残りは新しい水を入れた。

翌日生物担当者(妻のこと)に見せた。

「あら少し低くなったのね」

「高いところにあった物を低い所に移動して今度は、さらに土に埋めたからね」

移動場所については既に合意していた。

妻が早速金魚のエサを撒いた。

ほどなくして金魚が浮き上がってきてエサを食べ始めた。

「あれ?5匹いる」

衝撃を受けた。

「世の中全て信じられなくなった」

と大げさな言葉を声に出したが、その時は実際その通りに感じた。

ほんの少しの水の中に5匹も残っているようには思えなかった。

網ですくったし手も入れたし二人の目で確認してあったのだから。

妻は移動の現場を見ていないので

「残り5匹くらいはいると思うよ」と簡単に言う。

現場と施主あるいは現場とデスクの違いが、こんなところにも。