家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

ジジイとエンジン

2011-12-13 07:33:33 | Weblog
浜名湖 2&4 スワップミート VOL8 に行ってきた。

やはり今回も発動機が大きな音を立てて存在感を大いに示していた。

「スパン スパン スパン」と歯切れよく「ドコン ドコン ドコン」と腹の底に響く重低音。

煙が立ちこめ臭いが辺りに充満する。

人の手では持ち上がらないほどの重量のエンジン。

鉄のカタマリの雄大さはオトコの心をつかみ取る。

それらを作動させているジジイ達が、また活き活きしているのだ。

顔に深いしわを刻み頭髪は白くなり、また無くなっている。

だがその生きている眼が童心のままだ。

まるでこの発動機のように外観は古いけど充分に動き、その心音は力強い。

オイルは滲み出すし、かけるのに一苦労するが一旦かかってしまえば音もなく「ヒューン」と回転ばかり速い若者エンジンにゃー負けねえ。

機械も人間も古くなることが美徳であり早く古くなりたいと思わせるほどに古さが若さを圧倒する。

それを見て喜んでいる初老の私も同じ眼をしていたのだろう。

新しいことは「若いねえ」という「まだまだ未熟」の証明だ。

使って減った鉄。

使って付いた傷にできた錆。

若い頃の塗装という体裁をはがして現れる本分。

長い年月を経て完成に近づいているジジイとエンジン。