家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

地質調査

2011-12-25 08:23:16 | Weblog
我が家の北側にある道路を挟んで二軒分の分譲地がある。

一軒分残っていた区画に何やら作業をする人たちがいた。

家が建つのであろう地面にヒモが張られた。

その中で何かをしている。

出かける前であったが興味が湧いてきた。

「何をされているのですか?」と聴きに行った。

「地質調査です」と女性。

駐車されたワンボックス車の中にはコンピューターと、いろいろな機器が積まれていた。

車からは何本かのコードが地面とつながっている。

親方らしい人物と話が出来た。

地震波と同じ波を使って地底10メートルの位置まで地質を探っているとのことだ。

コンピューター画面を説明し、ついでに波の変化も教えてくれた。

地底に波を発射する機器用の電源である発電機を持ち上げるとコンピューター画面の波は急に小さくなる。

また親方が「ドスン」と地面を踏みつけると即座にその波がコンピューター画面に現れた。

「ほほう」と私は、その精密さに感心し、さらに興味を覚えた。

コンピューター画面には横軸に地面の固さ縦軸に地面の深さが表される。

発信機が発した波は地底に潜ってゆき、それを地表に置かれた端子が二箇所で感知する。

この土地は我が家と、ほぼ同じ条件だから、この土地の評価が我が家にも当てはまる気がした。

だが「極端なことを言うと1メートル離れると全く違うということもあります」と言われた。

地表の見かけが地続きの平らな平地でも中は谷になっていることもあるからだという。

「液状化の恐れはありますか?」の質問に「少しありますね」との答えだった。

基礎をしっかり作り鉄骨の太いものを使用して建てた我が家だが液状化してしまったら無意味に近くなってしまう。

少し残念に感じていると妻から電話が入った。

でかけるためにエンジンを掛けてある車の中からだった。

「どこにいるの?」

「目の前の作業現場だよ」とじかに声の届きそうな位置で答えた。

丁寧にお礼を述べて車に乗った。

待たされて不機嫌そうな妻と興味津々の出来事を見てきた私の差が激しい。

まだヒーターの効かない車の中は寒かった。