家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

解散後

2014-10-04 07:36:59 | Weblog
MECJのミーティングが終わり各人それぞれに解散した。

私と一緒に参加したO氏や事務局であるH氏はクラシックカーイベントに向けて走っていった。

私は妻の友人であるS夫妻のところに向かった。

S夫妻は、ある企業の保養所の管理をしている。

住所と名前だけで山の中の広い敷地の中の1軒を特定するのは住宅地と違ってたいへんだった。

しかし訪ね当てることができた。

呼び鈴を押すと中からS氏が出てきた。

驚いた顔をしている。

奥さんから我々が訪ねるかも知れないことを聞いていないようだ。

「あれ、どうしたの?よく分かったねえ」という。

中に入ると管理室にいた奥さんが「よく来たねえ」と言って歓迎してくれた。

そして「今から忙しいさ」と言う。

当然だ。

お客さんが帰り宿泊後の掃除等一式が始まる時刻なのだから。

S氏が「お風呂入っていきなよ。そのあとここでお茶のみな」と言って風呂道具一式を持ってきてくれた。

彼らの忙しい時間に来てしまって申し訳なかったことと私たちが風呂に入れる幸運を思って「そうする」と即決した。

石造りの大きな風呂は、さすがに気持ちよく窓から見える庭も山の風情が感じられた。

はじめ熱く感じた湯加減も我慢して入っていたら心地よくなった。

チェックアウト後の風呂に入る機会なんて、そうそうあるものではない。

無料の貸し切り風呂を堪能して汗を拭き拭き出て行くと一段落したS夫婦が食堂で待っていた。

コーヒーを出してくれたりジュースを飲んで行けだの,ぶどうを持って行けだの歓待を受けた。

施設の案内をしてもらうと、この企業の関係者が羨ましく感じられた。

帰り際に少し紅葉し始めたヤマブドウの下に止めたモーガンを見て「こんな車が、ちゃんと走るんだねえ」とまるで車に興味のない友人の言葉を聞いて笑えてきた。

確かに、そうとしか思えない車だ。

「ちゃんと走らないこともあるんだよ」とは言わなかった。

完全に引ききっていない汗に山の気温が心地よかった。

狭い車内で騒音と振動にまみれて帰路に着いたが気分は爽快であった。