赤福以後次から次と食品メーカーの偽装問題が表面沙汰になってきています。きっと、何もやっていない会社なんて殆ど無いのじゃないでしょうか。それじゃぁ何で今頃になって表面沙汰になるのかと言えば、内部告発によるもののようです。
これは、利益を追求するため安易に正社員を減らしパートや派遣社員を多用してきたしっぺ返しと考えるのは私だけでは無いでしょう。
いずれにしても、儲けるためには何をやっても良いという風潮に経営者が乗ってしまった報いでしょう。一時の儲けの為に長い間築き上げてきた信用を台無しにしてしまうのですから恐ろしいものです。
内部告発と言えば、第1037話、第1119話、第1145話、第1605回などで取り上げた西宮冷蔵のその後の話題がありました。
産経新聞コラム【産経抄】10月29日より
「父が取った行動は間違ってなかったと思います」。東京都中野区のポレポレ東中野で公開中のドキュメンタリー映画「ハダカの城」の初日、あいさつに立った甲太郎さん(25)の話しぶりは自信にあふれていた。
父の西宮冷蔵社長、水谷洋一さん(53)は、平成14年1月に雪印食品の牛肉偽装を公表した人物だ。その後取引先が次々と離れていき、会社は廃業に追い込まれた。このまま辞めてしまえば、社会悪を告発する勇気をもつ人がいなくなる。
水谷さんがJR大阪駅前歩道橋で、再建支援を訴える座り込みを始めたのは、そんな思いからだ。映画は、16年4月に営業再開を果たすまでの水谷さんの奮闘を追う。当初は心細げに父親に付き添っていた甲太郎さんが、みるみるたくましくなっていく姿が印象的だった。・・・中略
水谷さんは今、昨年事故に遭い、リハビリに励む甲太郎さんの妹の介護にかかりきりだという。従業員8人の先頭に立つのは専務の甲太郎さんだ。「正しいことは正しいと勇気をもっていえる集団になりたい」と張り切っている。
最近の内部告発が水谷さんほどの正義感から行われているかどうかは何とも言えませんが、内部告発により不正が表面化することはそれなりに意義があるように思えます。
何と言っても、儲けるためには何をやっても良いと言う風潮の蔓延とやった物勝ちと陰で笑っている奴らの肝を冷やさせて改めさせる効果はありそうです。
そんなやわな奴らじゃないか!