太陽電池は原材料数が少ないので関連企業というのは余り無いと勝手に思っていたのですが、意外な企業が関係していたりして驚くことがあります。尤も、私が知らないだけと言う面もありそうです。
それでも、あの焼き物のノリタケが太陽電池に関わっているとは想像もしませんでした。しかし、良く考えれば、京セラや村田製作所のようにセラミックから大きくなった企業があるのですからまんざら関係が無くは無いんですね。やはり、単に私が無知だっただけのようです。
日刊工業新聞より
【名古屋】ノリタケカンパニーリミテドは18日、太陽電池の発電効率を従来より0・1―0・2ポイント向上できる電極用ペースト「マクサニー」3種を3月初旬に発売すると発表した。価格は銀系が1キログラム6万―9万円、アルミニウム系が同7000―8000円。08年度に10億円の売り上げを目指す。
受光面用の銀系「FA」、裏面でシリコンと反応し電力の取り出しを効率化するBSF層用のアルミ系「AL」、裏面リード線用「BA」の3種。いずれもシリコンウエハーに印刷、乾燥、焼成し電極にする。
溶媒の樹脂ペースト材料や、銀・アルミの粒度を工夫した。FAは印刷後も形がくずれず、幅80マイクロメートルまでの狭いリードが量産でき、受光面を従来より2割増やせる。導電性も高い。ALは膜厚調整が容易で高出力。アルミ層を30%薄くでき、焼成不良も減らせる。ALは無鉛。BAは有鉛、無鉛が選べる。(掲載日 2008年02月19日)
もっと古い記事ですがこんなこともやっているそうです。
EDリサーチ社より 2007年12月14日
ノリタケがメッシュ・ベルトを使わない太陽電池セル用焼成炉を発売
ノリタケカンパニーリミテドは07年12月13日、太陽電池セル用高性能焼成炉を開発し、08年1月初旬から発売する、と発表した。同社は電極などの形成のため、基板に印刷された電子ペーストを焼成する装置(焼成炉)を各種製造業に提供しているが、太陽電池セル用高性能焼成炉は結晶系太陽電池セルの電極用に特化し、同社独自の技術を採用した装置として完成させた。現在、結晶系太陽電池セル基板の電極形成工程における焼成は一般に「メッシュ・ベルト式連続炉」で行われている。新装置は同社独自の基板搬送技術であるW/B(Walking Beam:移動桁)式タクト搬送の採用により、メッシュ・ベルトを使用しない。本体価格は標準的なサイズ(25MW用)で1台3000万円。太陽電池関連の設備投資が活発な中国、台湾、欧州など海外の太陽電池メーカを中心に販売。08年度に2億円、09年度に10億円の売上高を目標としている。…以下略
こうしてみると日本の太陽電池の業界も色んな企業が関わって成り立っているんですね。自動車のように部品数が多い産業のように底辺は大きくは無いようですが大量生産が軌道に乗ればそれなりに潤う業界もありそうです。
リベートに群がる道路などの箱物はもう程ほどにしてこれからの地球を救う太陽電池に予算を傾斜配分することの方が日本の未来には余程役に立つと思うのですが、全くそんな気配はありませんね。
全く、碌な政治家がいませんね!