私が太陽光発電を評価するのは何と言っても稼動部分が無いことです。動くところが無ければ、故障も少ないというのが気に入っています。その考えから、どうしても風力発電に疑問を感じています。その証拠に、風車が倒れたり、羽が折れたなんてニュースが頻繁に流れています。現状でも稼動していないものもあるようです。
しかし、そんな私の心配を吹き飛ばすような技術も日本で開発されているようです。
環境の世紀2008.04.24
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「世界に発信できる風車をつくりたい」という開発チームの一念がその過酷な条件の中で「スマート・ヨー」と呼ばれる独自技術を生み出した。「ヨー」は英語で「揺れ」のことだ。 風車は一定以上の強風が吹くと、電気制御で正面を風上に向けたまま回転を止め、翼の角度を風向と平行にして風の力を受けないような体勢をとる。 だが、台風で停電になると、この制御はきかない。風車は横、斜めなどさまざまな方向から強風にさらされ、倒壊や破損事故が発生してしまうのだ。平成15年9月には、台風14号の強風で沖縄県の宮古島に7基あった西欧製の風車が倒壊などで全滅し、風力発電機関係者に衝撃を与えている。 「風見鶏のように自然に風向に従い、風を受け流せないだろうか」 それがヒントだった。スマート・ヨーは強過ぎる風が吹くと、風車の向きを自動的にクルリと百八十度旋回させて風下に保ち、瞬間的な力をやり過ごすことができる。・・・「柔よく剛を制す。風をいなす感覚です」と柴田課長はいう。 年々重くなる大型風車の世界で、風の力を利用して風車を守る発想はコロンブスの卵だった。 「この技術により、安全性や信頼性を損なうことなく大型化が達成できた」 スマート・ヨー技術を搭載した風車「MWT-1000A」は、4月現在で1400台を出荷し、受注残もまだ500台近くある同社最大のヒット商品になった。 最新鋭機「95/2・4」には、スマート・ヨーの技術に加え、翼に荷重を検出するセンサーを取り付け、大きな力がかかると翼の角度を自動調整することで荷重を減らす仕組みも採用して、風車の耐久性をさらに高めた。 「壊れない風車」の評判はさらに高まるだろう。 風力発電は今後、立地や輸送の制約のない海に向かうという。洋上発電には浅い海での着底式と深い海での浮体式の2通りがあり、前者は欧州の一部で実用化が始まっている。だが、後者はまだ誰も挑戦していない新領域だ。 風の制御に加え、波にどう対応するかが大きな課題で、技術面でのブレークスルー(飛躍的進歩)が必要になる。 「実は風車と造船の両技術を持つメーカーは世界で三菱だけなんです」と柴田課長はいう。地球温暖化という人類共通の課題に直面し、日本のお家芸だった造船技術が再びブレークスルーの季節を迎える。・・・以下略
流石、天下の三菱重工さんやりますね。日本の台風にも耐えられるものなら世界でも充分通用するのじゃないでしょうか。いよいよ風車の世界も日本の技術が世界を制する時が来たのかもしれません。
日本製の太陽電池と風車が世界のエネルギー問題を解決するなんて想像しただけでも嬉しくなります。そして、その日本は政治の貧困で相変わらずエネルギー不足で世界の笑いものなんてしゃれにもなりませんね。
恥ずかしくないんでしょうか!