団塊の世代のつぶやき

誇れる日本を取り戻そう

官僚の底力

2009年03月14日 | 太陽光発電

  太陽光発電関係の情報を得るために何時も参考にしているサイト「Een Japanner die zonnecellen onderzoekt」が固定価格買取制度について長い間取り上げていないので、どうしたのだろうと心配していましたが、やっと更新されていました。私とは違った観点からの記事はやはり興味深く読ませてもらえました。

   日本も固定価格買取制度を導入の見込み

  ・・・略

  今までこのブログや、別ページにおいて、日本の太陽光発電普及策にさんざん批判を加えてきたが、今回の政策の転換は素直に評価するし、それを可能にした、表面上は現れない努力と根回しには素直に敬服する。日本の官僚の底力を見た思いだ。

 従来まで、日本で太陽光発電の普及に難色を示していたのは電力業界である。それもそのはず、太陽光発電の不安定な電力は、電力の安定供給を至上の義務とする電力会社にとっては、歓迎すべからざるものであることは、否定しようのない事実である。それをこれまで、義務でもないのに販売価格と等価で買い取っていたのだから、電力会社としては最大限努力をした、と言っても言い過ぎではなかったのだ。

 喩えて言うならこの行為は、客が家庭菜園で作った不揃いなトマトを、店頭のトマトと同じ売値で買い取ってやっている青果商の行為に等しい。その不揃いなトマトをまた、店頭で同じ値段で売らなければいけないのだから、青果商の努力はいかほどのものか。

 今回経産省の役人がやったことは、その不揃いなトマトを売るためのコストの概算を命じた上で、そのコストを、他のトマトの売値へ上乗せすることを法律で保証してやる、と約束したことだ。青果商は余計な仕事が増えるものの、その仕事のコストをトマトを買いに来た客に合法的に請求できるので、そのために事業が拡大して新しい人を雇うことができる。

 自然エネルギー源の増加で、電力系統が不安定化すること毛嫌いしていた電力業界は、不安定化対策技術の目処を付けた上で、その開発と実施コストを電力料金に上乗せできることになり、ついに高値買取の義務化に賛同したというわけだ。カネの手当てさえしてもらえれば、仕事が増えるのは歓迎するという、電力会社の体質をうまく突いた、官僚サイドの粘り勝ちである。仕事を増やしたがるという官僚の本能が、電力会社に同類の匂いを嗅ぎ取っただけ、という、穿った見方もできなくもないが。・・・以下略

  「日本の官僚の底力を見た思いだ。」なんて考え方は日頃から非難ばかりしていた私からは出ない発想でした。外から見れば、誰が見ても効果抜群と思える固定価格買取制度が何で日本で採用されないのか不思議で仕方なかったのもやはり電力業界などの根強い反対があってのことだったんですね。そして、それを何とか認めさせたのには官僚の努力があったんだと素直に受け取りましょうか。

 何はともあれ、これにより日本のエネルギーの未来と経済発展に伴う新しい雇用の増大が期待できるはずです。一日も早い実施を期待します。

素直に評価しましょう!