どこが生き延びるのか熾烈なシェア争いの続く太陽電池の業界は早くも大きな変動が起きているようです。
第3520回でも取り上げた、去年急成長をしてQセルズについで2位に躍進していたファーストソーラーが早くもトップに躍り出たのだそうです。
半導体業界・FPD業界の出版社 2009年9月7日
米調査会社iSuppli社は2009年9月4日、2009年の太陽電池セル生産量とセルメーカのランキング予想を発表した。2009年の世界太陽電池セル生産量は前年比27%増8570MWと予想している。トップ企業は米FirstSolar社。生産量は1100MWで、前年実績(503MW)から倍増した。2位の中国Suntech Power社比でも2倍となる見通しで、シェアは12.8%と唯一二桁シェアが予想されている。同社は薄膜太陽電池セルを提供しており、2009年第2四半期には、ワット当たり89セントという低コストを達成した。さらに欧州での販売網整備と米国の太陽光発電プロジェクトへの納入実績により、売上を大きく伸ばすことに成功した。
2位から4位には結晶セルを中心とするSuntech Power、シャープ、独Q-cells(子会社含む)が生産量500MW台、シェアにして6%台と、僅差で並んでいる。
参照:ファーストソーラー、first solar 世界第二位の規模53MWの太陽光発電所をドイツで完成
Qセルズの2009年1-6月期決算は減収減益、リストラ計画も発表
目まぐるしく入れ替わる順位争いが行われていますね。それにしても薄膜太陽電池が早くもトップを取るとは驚きです。こうなると画期的な技術が開発されるとアッという間にシェアが変わっているなんて事が頻繁に起きるのかもしれません。
それにしても、これからどれだけ伸びるか分からないこの太陽電池の世界で生き残り世界一になるのはどこなんでしょう。その頃には企業としても世界一になっているかもしれません。その位の可能性は十分にあるような気がします。
その中で、日本の企業がどこまで競争力をつけているのかも興味深深です。シャープ当たりが世界一のエネルギー会社になっているなんてこともあるかもしれません。
目が離せませんね!