団塊の世代のつぶやき

誇れる日本を取り戻そう

高速道路無料化

2009年09月19日 | 日本再生

  第3622回で民主党の高速道路無料化は時代に合わないのじゃないかと書きました。20年前の瀬戸大橋開通の頃は自動車社会を礼賛し瀬戸大橋の開通を喜び、どうして高速道路並の料金にしないのかと主張していました。
  そんな私がこの部屋を開設する10年前頃には妙に環境を意識するようになってきたようです。そのきっかけは神戸の地震で
JRが寸断されて帰省する時に神戸市内はつなぎのバスに乗り換えるのを経験してからかもしれません。前のドアから一人ずつしか乗り降りできないので時間がかかってしかたありません。いらちの私としてはその時間がもったいなくて仕方なく思え、JRの車両から一斉に乗り降りできる素晴らしさを改めてありがたいものだと見直したものです。
  それから、車社会はもしかしたら間違っているのじゃないか、公共交通主体の交通体系こそ必要なのじゃないかと考えるようになりました。
  そのうち、温暖化などで環境問題も話題になりだし、その面でも公共交通の方が有利だと確信するようになりました。
  

  その考えは間違っていないようです。国交省が無料化した場合の試算を出しました。

  時事ドットコムより

  高速道無料化でCO2が3割増=自動車6割増で鉄道離れ-国交省試算

 民主党がマニフェスト(政権公約)に掲げた高速道路の無料化を実施した場合、鉄道など他の公共交通機関に与える影響などを推計した国土交通省の試算が14日、明らかになった。高速道路の無料化で自動車の利用者数が全体的に増え、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)排出量も3割超増加する。一方、鉄道の利用者は10.6%減、航空は4.2%減となり、高速道路無料化の影響を強く懸念する鉄道会社などの主張を裏付ける内容となっている。

 同省は、民主党中心の新政権発足を控え、高速道路無料化実施に向けた課題として影響を試算、新国交相などに説明する方針だ。

 試算は、いずれの交通手段を利用する場合でも、200キロ以上の長距離移動の場合の影響のみを集計。自動車の利用者数は現在より年間57.5%増え、その結果、自動車・鉄道・航空のCO2排出量は33%増加するという。ただ、高速道路の無料化で一般道の渋滞が緩和される結果、逆にCO2が減ると指摘される効果については反映してない。

 民主党は「温室効果ガス排出量を2020年までに1990年比で25%削減する」ことも公約している。今後、高速道路無料化との整合性のほか、同省の試算方法なども議論になりそうだ。

官僚が出した数字ですから全てが正しいとも思えませんが、大筋は正しいのじゃないでしょうか。

  環境やエネルギーの面から考えて、これからは公共交通に重点を移すべきときにその足を引っ張るような政策を打ち出してどうするのでしょうか。そんなことより、折角の料金収入を公共交通の整備に使うことを考えるべきでしょう。
  一度、集金システムをやめてしまえば新たに必要な資金を集めることは不可能に近いのじゃないでしょうか。それ程収入が必要ないのならそのお金を公共交通の値下げや自転車道の整備などに使えば温室効果ガスの削減にも追い風になります。
  集めた金を無駄に使うから国民も怒るのであって、無駄なく有効に使うのであれば無料にしろなどと言わないはずです。

お金は有効に使いましょう!