昨日の続き。
写真とかが途中で面倒くさくなってしまい、あまり撮っていませんので、代わりに整備図面なんかを混ぜながら説明します。
タイミングベルト周辺は整備図の通り。
4がファンベルトドライブアッセンブリー 7番がベルトテンショナー
金属製バイパスパイプを外してから、8番のカバーを取り除きますが、
2分割の上はともかく、下は 5番のクランクシャフトプーリーを外さないと取れません。

プーリーは、6本のナットで固定されているだけなので、それを緩めると取れますが、 このときにクランクシャフトが廻ってしまう場合は、 シャフトボルトにソケットかませて固定しながらやります(21mm)。
プーリが外れたら、クランクシャフトボルトを緩めますが、 普通はタイミングベルトがまだ付いている状態で、下の写真の様にソケットかませて、 スターターを回す。
このブログの、ハイエース整備記録を見てもらえると要領がよく解ると思います。
スターターはあくまでも”チョン”という感じだけ廻しますが、当然スパークプラグコードは抜いておくこと。
出ないと、エンジンが掛かります。(笑)
エンジンかかったら大変だ~~~!
後の作業もあるので、スパークプラグを抜いてしまってもOKです。
僕の場合は、 タイミングベルトやら何やらを外してから、それをやりましたが、普通は下手にこれやると、エンジンがお亡くなりになります・・・・
今回、タイミングベルト等を外してからやった理由はとても簡単、ボンゴトラックの SK82Lの平成15年式は バルブがピストンと非干渉タイプだからです。
走行中にタイミングベルトが切れてもエンジンがお釈迦にならない構造とういことですね。 だから可能な技? 

でも、本当はマツダにあらかじめ可能かどうか?を確認してからやりました。

で、ボルトが緩んだら、 プーリーを付けても何でも良いのですが、クランクを廻して圧縮上死点に合わせる。
それからタイミングベルトテンショナーボルトを弛め、テンションスプリングを外して、ベルトを外します。
*クランクシャフトボルトを抜くと、 クランシャフトの、タイミングベルトプーリーが外せますが、車と年式により、ここがテーパーになって、プーリーリムーバーが必要な事がありますので注意。
以下のセット以外に、6mmのロングボルト等が必要。

今回、カムシールも交換するので、プーリーに印を付けて上下間違えないようにします。
家のボンゴトラックは、カムタイミングの番号が3。
真正面から見ると”溝”の部分がタイミングマークに合う感じです。


あっさりとベルトが外れるのでアイドラーとテンショナーともに外します。

次にカムプーリーを外しますが、これは特殊工具が必要・・・・
でもって、車用の物はかなり高価なので、 僕はバイク用の1500円程度のを買って加工して、使いました。

カムの穴に入って抜けにくいように加工しただけですが、
それつかって、「エイャ!」

カムプーリーが外れたら、シールを打ち換え、次にウオーターポンプを外します。
ちなみに、カムシールが意外に固くて、抜くのにかなり苦労しました。
下手にシャフトを傷つけてしまうと、カムその物の交換が必要になってしまうので、要注意です。
自信のない人はやらないほうが良いなと・・・・、正直なところ思います。

そして、クランクシャフトのシール交換。
シールの抜き方には、色々な方法が有る事から、どの方法がベストという事は無いのですが、出来れば専用工具を使う方がいいです。

シールの交換方法は、整備マニュアルではこうなっている。
この通りに簡単に?シールが抜けるとは思いませんが

無事シールが抜けると、こんな感じになる

シール類の交換が終わったら、カムプーリーを取り付け、クランクシャフトにタイミングベルトプーリーを取り付けて(キーをなくしやすいので注意)、
やはり自作工具で締めます。
カムプーリーは先ほどの工具で普通にやって、問題はクランクシャフトのプーリーで。
本当は専用工具を使うんですけど、やはり先ほどの工具に穴開けと削り加工を施して、それを使って締めました。

プーリーを締める場合は、捨てても良い6mmボルトで工具を固定して、 ソリャ~!と締める。

二つのプーリーが付いたら、ウオーターポンプを取り付けて、アイドラーテンショナー、最後にタイミングベルトを取り付けて調整をします。
要領は下の整備書の方が、説明がよく分かります。


で、タイミングベルトとウォーターポンプの交換が終了。
此処までで、半分の作業が終了という感じですが、そのまま全組み立てに入る前に、
下回りや普段手の入らないところに有るサビはワイヤーブラシなどで磨き、転換剤入りの特殊ペイントで塗っていきます。
年式的にもう12年近く経っているのと、 前々オーナーがおそらく北の方の方だったようでして、普通より錆の進行が進んでいますので、それを止める意味も在ります。
まあ、このマンボウ君、予定では6年くらい使い、その後は違う車にする予定でおりますので、その間だけ持てば十分です。
塗料は二度塗りベースなので、今日は1度目のペイント、同時にエンジン廻りホース類交換に取りかかります。

ヒーターホースの交換が終わった時点でもう夕方、最終組立は明日になります。