と、少し刺激のある?タイトルを書いてしまいましたが、
このブログで時々書いている、自分勝手な(笑)フォイル考を、 例のごとく書いてみたいと思います。
最近、中古のF4フォイルを購入しまして、それを使ってみた感じを交えつつ、フォイルに関して今思う事も書いてみます。
まず初めに、 タイトルに書いた ウインドサーフィン・フォイルは”ジジイ向け”という事ですが、
これは、その人が使っているフォイルの正確によってかなり左右されるので、完全正解では無い物の、半分位は正解ではないかと思います。
実際にウインドサーフィン・フォイルは使い方やタイプによって正にジジイ向けでして、その理由を簡単に書き連ねると以下のようになります。
・体力落ち、重くて大きなセイルを扱えなくなっても、小さいセイルでOK。
・足と腰と膝が弱くなり、荒れた海面を乗るのが苦痛でも、ボードごとフワフワと浮いているんで身体に優しい。
・デカイボードを浜にまで持っていくまで体力が続かなくても、そこそこの大きさのボードでOK。
・ブロー絡んで暴れる道具をコントロール出来る気力と体力が無くなり、体重をボードの上に置いてハイクアウトなんぞしなくても楽に乗れる。
う~ん 正に、誠に年寄りに大変優しいという事です。 ウケケケケ!
これまじですよ、本当。
もう少し詳しく書くきますと、まず一番に大きなセイルを使わなくても良い事が多く、これは何と言っても絶対でして。
以前なら大きなセイルを使わないと走らないコンディションでもある程度乗れてしまうわけです。
正しこれは、フォイルの恩恵そのものであって、しかもウイングがデカくなるほど簡単に浮き上がるし、ボードが着水しているわけではないので、
水の抵抗が激的に少なくなりますから、走ってしまう。
ただ、フォイル自体の方向性で、ガチ ハイスピードタイプもあって、それはジジイフォイルとは全く違って、
載せるセイルも大きいし、乗る風域も強風だし、 フワフワどころかジェット機よろしく海面をぶっ飛んでいく。
ウイング形状もレーサー向きの物は、ジジイタイプとは明らかに違う形状をしています。
自分みたいに15m以上の風でもフォイルで乗ろうなんて考える人間には、 ジジイ向けのフォイルは全く駄目でして、
当たり前の事ですが、揚力が大きければ大きいほど、微風ではいいですが、 速度の出る強風では乗れた物では無いから。
*と、いろいろ書いているが、いずれは自分もジジイフォイルになるんだろうなと~とは思う 汗
浮力が大きいという事は=僅かな速度でもフライトする わけでして、 となると、ボードの上に載せるセイルは小さな物でOKなのですが、
出ているセイラーを見ていると、6~7割は4.5~7.5くらいのセイルにジジイフォイルで乗っています。
その辺りを境にしてハイスピード系のフォイルにデカいセイルを扱っている者達は、ほぼレーサーで、アップウインド含めて8~10程度のセイルを使っているし、
当然に走る速度も凄まじい。
なぜジジイに優しいかという理由 その2ですが、ボードがそれなりの大きさでも、浮力の有るフォイルと組み合わせると普通に乗れてしまい、
フォーミュラーみたいな幅の広いボードで無くてもOKなんです。
フォイルはボードの上にどれだけ重心を載せ続けられるかで、安定した走りになるかどうかが?が決まるわけですが、
ジジイフォイルになるほど、 浮力の恩恵で小さいセイルで済むし、速度もそれほどでは無いので、突っ立ち乗りしていれば済む。
有る程度の幅さえあれば良いんですね。
その3、
体力が落ちてきて、また何時も風が吹くとは限らない夏に乗れる機会を増やし、ハイクアウトしないので水で躯を冷やすこともありません。
そんなに速度は出ないが、とはいえどもそれなりのスピードで楽しめるし、帽子なんぞ被って、ジジイスタイル丸出しで乗れるので、まさにお年寄りには天国の道具ではないかと思う。
と、3つほど書いてしまいましたが、以上を統括すると、ウインドサーフィン・フォイルは”まさにジジイ向き”である。 いや、ジジイ臭いとも言える。
いや、ジジイ乗りやジジイフォイルが悪いとは決して思いませんが、一つの方向性なのでこれはこれで良いわけですね
あちこちで色々なフォイルをみて、そして乗っている人、乗っている時の速度や飛び方を見ていると、このような事がよく見えしまうんです。
かくいう自分だって、12.0というフォイルとは完全にアンバランスセイル+普通のフォーミュラーボード、 強風以外は殆ど離水させずに乗っているので、
まさにアホ丸出しなな乗り方している訳です 爆笑
と、まあ、”そうしたタイプのフォイル”を使っている場合の話なのですけど、 ならジジ臭くないフォイルがあるのか?という点から言えば、
これはバリバリの レーシングタイプ・フォイルになります。
僕がこれまで使っていた、AFS、 自分が使い始めたF4もそうだし、 ロケフォイルとか、最近やたらと中古が出てくる(という事は性能が良くない?)
スターボード等がそれに当るのかな・・・・
基本的な設計コンセプトがハイスピード向きで、ウイングを初めとして多数のパーツが揃っていて、各種組み合わせが可能な事で自分に合わせたフォイルが構築出来る様に
なっているわけですが、希望する速度と、目指す風域の関係で、 冒頭に書いたジジイフォイルとはまったく趣が全く違ってくるのは間違いありません。
先週、15mオーバーのブローが吹きまくる湖で乗った際には、 7.0のセイルに、二つ有る内の小さな方のウイング(750かな?)を取り付け、リアウイングに1.5mmのシムを入れたが、
それでジャストで、明らかに暴走気味の速度に達しても余り不安感が無かった。
*これまで使っていたAFSにはシムが無く、というか、有るのかもしれませんが僕は使ってませんでした。
当然速度も高くなり、フライト時間は以上など長くとれた。
シムを使うという概念が無かったので、 これまでは自分の技術的な(ド下手ですが)物でカバーしていました。
二つ有るフューサレージは、浮き重視では無い、速度重視の方だったわけですが、これを浮き重視の物で出よう物なら、まともに乗る事はまず不可能なのは間違いなく、
となると浮き重視は ジジイ向けかいな 笑。
すぐにマストが海面から抜けてしまい、それを抑えるために変な態勢で前方に体重を載せ続けなければならない、という、全然面白くも楽しくも無い、
唯々キツいだけの状態になる。 だっせ~!! 爆笑
ジジイフォイルは浮力重視なので、強風になると皆いなくなり、代わりにフィンに替えて出てくる。
自分も、一昨年だったかな? 台風の風が混じる時に、 皆が4点台のセイルにフィンでプレーニングする条件下、 自分はAFSのフォイルに
6.5のセイルで出て、無茶苦茶暴れる道具と余りの速度の恐ろしさに早々にフィンに換えて出た経験がありますです、ハイ。
自分が初めてF4フォイルで海に出た時は、浮き重視のフューサレ-ジに、大きい方のウイングを付け、シム無しで出たが、12.0というセイルサイズで有りながら、いとも簡単にフライトしてくれる。
ただ、これは逆に風が少しでもオーバー気味になると、即コントロール不可能になるという事でも有り、怖いのなんのって。
少し風があがってくると、不要に浮き上がるのを抑えるために、上記に書いたように体重をボードの前の方に掛ける為の、変な体勢を強いられる事になる。
その次に同じ12.0で出た時には、 ウイングは小さな方を選び、シムは0.5mm、フューサレージは速度重視の方にしてジャストだった。
それだけ、レースタイプは色々と調整なり何なりが可能なんですね。
そもそも、12.0という旧式のフォーミュラ-ウインド向けのセイルは、ブーム長だけで約3m位有って、
ボードの上に可能な限り重心を載せ続けなければならないフォイルには完全不向きなわけですが、
ただ、別にフライトしてもしなくても全く関係の無い僕にはどうでも良いこと。
それよりフォイルの恩恵で、ギリギリ3m程度の風域でプレーニングを開始して、そのまま10m近い風(7点台のセイルが出始める)エリアまで乗れるのでOK。
12.0とフォイルの組み合わせは、自分なりに最強で、 自分がプレーニングし始める段階では他のジジイフォイラー含めて全く走らず、浮きもしていないのが普通。
サンデーセイラである無い僕にとっては、とにかく少しでも風があれば確実に乗りたい! 故に大きなセイルとフォイルを使っているわけです。
ならフォイルじゃ無くてフォーミュラーボード用のフィンじゃ駄目なのか?という事ですが、フォイルを使う事で少しでもボードをリフトさせ、
それにより水の抵抗を減らすことで、極微風プレーニングが可能になるから。
そのまま、 自分としてのオーバー限界である風速10m程まで乗りますが、その速度域になると今度はコントロールが極端に難しくなるので、
セイルを9.0,そして強風になると7.0という風にダウンさせて乗ります。
ちなみに、ボードはフォーミュラーボード一枚だけしか使わず、ほぼ全風域をそれで乗ります。
12.0のセイルで10m近い風の中を走ると、セイルパワーとのバランスから、体をハイクアウトさせる事でボードから体重を外に出さねば乗れないわけですが、
これがフォイルには大問題。
原理的に、フォイルとハイクアウト(ボードからの脱体重)は全くもって相性が悪いです。
具体的に書くと、ボードの端っこを上から抑える体重が抜けたとたん、ボードの挙動が不安定となるのですが、この状態でキツいブローなんかが入ろう物なら、
ジョイントを中心にしてセイルとフォイルがくの字になってしまう状態が起きる。
こうなるとボードはアンヒールし始めるので、揚力の関係からダウン方向へ曲がり始め、 それを抑えようとしてうっかり体重をボードに戻そうものなら、
今度はジョイントに横から(ボードをさらにくの字になるように)力を与えている様な格好となり、如何せん案配が悪い。 ヒエ~~~~!!
これは又、セイルに預けることで外に存在していた体重の中心をボードの上に戻す事そのものになりますから、当然ブローによるセイルのパワーを抑えきれなくなって
+アンヒール気味になったボードと併せて、全体が下(ダウン方向)に向いてしまう。
こおうなると、抑えられる限界が極間近な、乗り越えられるかどうか? という、恐怖のダウンウインド状態に近くなるわけです。
ダウン方向へ全体が向けば、当然速度がさらに上がるので、当然フライトの高さが増し、そうした時は冷や汗をかなりかく書くことになる。 アタタタタタ!どうしよう・・・
こうしたときは、慌てずに体重を前寄りに移し、一瞬ですが意図的にダウンウインドさせます。
体の軸が安定するので、次はボードの上に確実に載るようにして、その瞬間にセイルを開き、風の力を落とす。
そうして、向こうに持って行かれそうになった体重をボードの端(自分側に)に再び載せる。
この時点でボードの端を踏む力が大きくなっているので、次の瞬間にアップウインド方向へ一気に向きを変えると同時に正常なヒールに戻す。
こうして乗り越えることが多々あります。
なんか解りにくいな~文章にすると。
と、つらつらと書いていますが、 一瞬でやらねば成らず、もたもたしていると、吹っ飛ばされるのは間違いありません。
12.0のセイルでフルフライトのフルスピードで海面に突っ込むのはマジで恐ろしいです、 何度も経験しましたが衝撃が凄すぎ。 息が・・・・
そんなわけですが、フォイルの速度は、実のところセイラーの体重によって完全に左右されるのが原理上明らかで。
ボードの端っこを下方向へ押せる力が強い(体重の重い人)ほど、 強い風に耐えられるし、 同じセイルや同じボードでも、速度が出る。
これは絶対的な物なので、 どうすることも出来ない。
だから、躯がデカくて体重のある外人セイラーにとっては、フォイルを扱うのは日本人より遙かに有利なんです。
まあ、自分の場合は、海面からギリギリにフライトさせ、フィンの時と同じようにハイクアウトしてスプレーを躯に浴びて乗るのがこよなく好きだし、
ジャイブも水の抵抗をボードの底に感じ、スプレーさせるのがなにより楽しくて仕方ないわけで、
フォイルジャイブはやることも有りますが、全然楽しくないんですよね~ これが。
なので、フォイルですから、フライトをさせることもありますが、それ以外はほぼ普通のウインドと同じで、両方の良い面だけをつまみ食いするような乗りかたをしています。
人により色々なウインドの乗り方が有り、 フォイルだからとずっと滞空してい続けなければならない理由は無いし、
ジジイよろしく、小さなセイルでフワフワと乗りたくも無いし、僕のフォイルの楽しみ方があって、
それを大切にしています。
昨年まで使っていたAFSの 105Rは フューサレージが今回買ったF4より短めで、 厚めで幅のそんなに大きくないウイング故に機動性が高く、
他の方達が4点代のセイルにフィンで出ている中を、6.5のセイルで乗る事が出来ていた。
フューサレージが短い事からボードコントロールが容易で、 しかしながらその分難しい側面もある。
まあ、そんな強烈な風域なら、どんなフォイルでも暴れるわけですけど・・・ 笑
今回のF4はこれまでのAFSとは違いがあり、 特にリアの角度をシムの厚さで可変出来るので、
その時の風や、 使っているセイルによって簡単に調整が出来る。
フューサレージやウイングの種類も豊富。
汎用性が高いAFSにたいして、チューニングし放題のF4というところかな ウン
と、今思うことをつらつらと書いてみました。
又そのうちに 自分のつまらない蘊蓄なんぞを書いてみようかと思います。
翔
New Era of Race Sails | North Windsurfing