週末に出動予定のダッジキャンパーを点検していたら、なんとフォーセット(蛇口)基部からの水漏れ
「あちゃ~!」と思うけど、直さにゃ~使えんでよ(笑)
というわけで修理? ん? というかオーバーホールします。
家の車に着いているフォーセットは アメ車によく使われている物なので詳しく紹介しますね。
買えば6~8千円はしますから。
漏れはフォーセットの横から出てきて、明らかに内部からの物と分ります。
水栓は(フォーセット)はアッセンブリーで取り外してオーバーホールしますが、 これが結構大変でして、とにかく取り外すのが厄介なんです。
狭いんですよね~これが 下の写真矢印奥の上の方。
右矢印のメッシュホースは 浄水器に接続されているラインです。 贅沢にもそんな物装備しているおかげで水がうまい。
そこでまず、周辺の引き出しやら何やらを外して少しでも作業しやすくしますが、 余り意味が無かった(笑)
短めのモンキーを突っ込んで格闘をすること15分、やっと配管が一つ外れます。
こんな狭いところなんですが、この車を造ったでかいカナダ人が作業できるんかいな? そもそも、と不思議な思い・・・・
ちなみにスマホ突っ込んで、残っているもう片方の配管の様子を撮影。
両方の配管が外れれば、 フォーセット固定のフランジナットをはずしますが、これは
耳が有るので手で弛められます。
弛まないと プライヤが必要。
フランジナットが外れたら素直に上に引き抜く。
裏はこんな感じです。
カバーを外すと内部が見える
ここまでが取り外し、そして次は分解。 ノブの上にあるキャップを細いドライバーでこじり、取れたら手でノブを掴んでドライバーで弛める。
今回片方のキャップが割れてしまいました経年劣化ですかね・・・・
ノブが両方外れたら、白い廻り止めキャップを取りはずします、引き抜くだけです。
そしてフレキシブルのカラン基を弛めて取り外す。
次にモンキーで、バルブ部を外します。
弛めると取れますが、黒いオーリングが見えます、 今回の漏れは多分? ここからだろうと・・・・
バルブ部はノブと連携して水を止めたり出したりする部品ですが、右端のシャフトを指で回す事で二つに分解できます。
参考までにカランの付け根はこうなっています。
さてここからがオーバーホール。
使用するのはオーリングキットで、ブチルゴムで出来た各種サイズのリングがたくさん詰まっているもの。
汎用のサイズが基本となってまして、大抵のオーリングはこれ一箱で足ります。
オーリングセット 190個組 ゴムパッキン
そしてシリコングリス。
こんなでかいの、普通は使い切れませんので(すでに5年も家にある 笑)、小さいサイズの物も有ります。
これは特殊で昔はやたらと売ってませんでしたが、最近は大きなホームセンターに行くと手に入る
気をつけなければならないのは パソコンのヒートシンクに使うシリコンは猛毒、食品を生産する工場などの機器に使用する人に無害な安全品
でないと当然に駄目。
このグリスはウォーターポンプの修理、ブラックタンク・グレイタンクの排水バルブやトイレのシャッターバルブ部など、
油性の物を使うと環境に良くないところにも使います。
はずした重要部分は一応簡単に組み立て、どこから水が漏っているを調べますが、
あれ? なんだこれ?
透き間が開いている?
この部分は単に差し込まれているだけで、水封はオーリングによりなされていますから、引っ張れば簡単に外れます。
ん????? なんだこりゃ? ここは本来オーリング1つなのに2個入っている。
前のオーナーが水漏れかなんかが有って入れたんですかね~!?
漏れたらリングは交換、それしか対処方法は無いはずなんですが・・・・
キットの中に、全く同じ大きさのオーリングが無かった為に、内径が同じで、少し太めのリングを入れてシリコングリス塗ります。
太い分には密着が良くなりますから、 太すぎても駄目ですが。
これを左右行い、次にバルブ部の二つのオーリングも同じように交換。
同じようにシリコンヌリヌリ
バルブのベースの方のオーリングはすこし大きめだったので、きちんとはまるか一応テスト。
OKです!
一応カラン差し込み部のリングにもシリコン塗りますが、
ここはゴムが潰れてなかったので、オーリングの交換はしませんでした。
参考までに、このカランはオリジナルの物ではなく、僕が改造を加えてあります。
基はただのパイプで上が逆Uの字に曲がった物でしたが、 これだとシンクで鍋など洗う時にガシガシと当たって使い心地が良くない、
そこでパイプをカットし、そこに日本製のフレキシブル管を差し込み、透き間をシリコンシールで埋めてあります。
青矢印が基のパイプ、黄色矢印が差し込んだフレキシブル配管です。
なんでフレキシブルにしたかというと、とにかく使いやすいから。
そして先端にシャワーと直流の切り替えが出来るヘッドがつけられるからです。
話を元に戻します。
オーリングを全て交換したら組み立てます。
これが古いオーリング。
さて、オーバーホール終わったので、今度は組み付け。
フォーセットの基部が汚れていたので、外で洗います。 滅多に出来ませんから。
綺麗でしょ! (笑)
これにさっきオーリング交換したのを組み付ける。
裏面はこうなっているはずです。 全部フラットにならずに出っぱる様なら、取り付けがおかしいと言うことですので注意。
確認したらバルブ部を取り付け。
モンキーでねじ込みますが、最後まで一度ねじ込み、そのあと少し弛める方向に回して、切り欠き合うように調整します。
こんな風に、合わせる。
そしたらノブの廻り留めロックキャップを取り付け~!。
* このキャップには黄色線でなぞったような凸部分があります。
実はこのフォーセットのノブは330度位しか回らず、普通の水道用ノブみたいに何回転もしないんです。
当然、ノブの方にも出っ張りがありますね。 赤矢印が可動範囲。
調整方法ですが、ここが肝心。 まず指でバルブ部を、黄色矢印の方向一杯まで回します。
そしてノブを取り付けますが、その際に凸部分が互いに当たるところから、すこし戻った位置に差し込む。
感じとしては 指でバルブを回して止まる位置(止水位置)より、 ノブで回すともう少しバルブが締まるような
感じにするわけです。
理由は 指で回せばバルブ底部のオーリングが当たって止水位置となりますが、ここにノブ位置を合わせてしまうと、
水圧の高いポンプではポタポタ漏れてきてしまう事が多い。
そこで、ノブをもう少し締め込める位置にすることで、完全止水出来るようにするわけです。
フォーセットは簡単な構造ですが、そうした調整が必要なんですね。
最も、上手く行かなければ取り付けた後に、実際の水圧をかけながら、きちんと止まる位置には調整出来ますが・・・・
調整が終わったら、ノブを掴んで固定しながらネジを締めます。 掴まないで締めるとバルブが簡単に壊れます。
そしてベースプレートを取り付け。
後はフォーセットをシンクの取り付け穴に差し込み、
フランジナットを手締めする。
下の配管を元に戻したら、最後にカランを取り付ける。
これで完成、 修理? オーバーホール?の終了です。
早速ポンプスイッチをONにして、水圧をかけ、戻した配管の継ぎ目から漏れがないかどうかをチェック、
最低5分は圧をかけて様子を見る必要が有ります。
漏れたら配管の締めが緩いので、当然増し締め。 こうして初めから馬鹿みたいに締めるのではない方法を
とります。
でないと、次に外す際に壊したり外れなかったりしますから。
漏れが無ければ カランから水を出したり止めたり、 フォーセット部から水漏れが無いかを念入りに点検。
異常がなければOK!
水の漏れはにじむ程度でも、 知らない間にキャンピングカー設備を腐食させたりカビを発生させたりします、
水系統だけは常にチェックし、完全にしておかないと最終的に高く付きますので、僕は常に意識しています。
さてこれで終わり、簡単でしょ! へへ