17日㈭、府民環境・厚生常任委員会の管外視察2日目。朝、川崎市から世田谷区へ。国立成育医療研究センターにある医療的ケア児の短期入所施設「もみじの家」を視察した。
ここでは施設の性格上、施設内の直接の見学はできなかったが、ハウスマネージャーの内多勝康さんに動画なども交えて、事業の様子や状況を教えていただいた。
内多さんは前職はNHKのアナウンサーだったとおっしゃっていて、そういえば観たことのある顔だと思った。
医療的ケア児を介護する家族は一瞬たりとも気を休めることができないため、こういう施設に子どもを預けたり、子どもと共に宿泊して、親子共に元気になられている姿が動画等でよく分かった。
こういう充実した施設をせめて各都道府県に1ヶ所は整備してほしいというのが内多さんの願いであり、そのための運営経費のことについても、今は国で保険点数の改正もされて、自治体からの支援があれば、赤字なく運営できる基盤が整いつつあることを説明していただいた。
この後、東京駅から山形新幹線で山形駅へ。そこからはバスで隣りの上山市に行き、「上山型温泉クアオルト」事業を視察した。最初にクアオルト事業で行われている健康ウォーキングの認定コースをNPO法人蔵王テラポイト協会の木村秀泰理事長に案内していただいた。
蔵王連山の嶺はすでに雪が積もっている。こういう景色を眺め、冷たいきれいな空気を浴びながら、脈拍が110あたりになるようなペースで坂道を歩くことで健康になれるとドイツのミュンヘン大学の教授の指導を得て、市を挙げて取り組んでおられるそうだ。
コースの途中には様々な工夫もされている。
上山市役所に移動して担当室長さんから説明を受けた。市長が提案され、クアオルトによって「心と体がうるおうまちづくり」が15年ほど展開されているそうだ。
健康づくり事業が医療費削減、観光や交流人口の増加など、様々な施策展開されていることが面白いと思ったし、綾部でもすでにやっていることもあるし、すぐに始められる取り組みだと感じた。一昨日の大坂医師と話していたことも、MBTもこういうイメージではないかと思う。大いに参考になった。
上山市の方は親切かつ正直で、市が提案した健康づくりのための温浴施設は3000万円程度の維持費等がネックになって、市議会で建設案が否決されたことも詳しく説明していただいた。
綾部市にはすでに「あやべ温泉」や「水夢」「紫水ヶ丘公園」「清山荘」などの施設があるので、これらと市立病院、市保健福祉センター、市社協などが連携して面白いことができるようにも思う。
上山市での視察を終えると1時間半かけて仙台市へ。翌日の視察に備えて、夜は仙台で泊まった。仙台の飲食店にはやはり「仙台四郎」が鎮座していた。