現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

鈴花と「千鳥の曲」

2008-03-11 11:24:04 | 虚無僧日記
昨日は、平和福祉会で、私のマネージャーの鈴花が
箏で『千鳥の曲』を披露し、それに私が尺八伴奏を
つけた。鈴花は音楽の感性はすごいのだが、楽器の
演奏となるとカラきしダメであった。
頭では理解できても、手はいうことをきかぬもの
らしい。それが5年、人の何倍もかかって、
『千鳥の曲』を人前で演奏するまでになった。
その努力と度胸はすごい。人前で演奏するからには、
そんじょそこらの素人芸では納得しない。梶田昌艶
先生について、とことん、徹底的に追究した成果だ。
技術的には追いつかなくとも、人に聞かせる“技”は
天才的。

聞き手の中には、昔、筝や尺八をやっていたという
人も、「親父が琴屋をやっていて、子供の頃から
聞いていた」という人も。皆懐かしい音色に、涙を
流して聞いてくれる。プロの演奏より感動を与える
のは何か。

ノーリズムとフリーリズム

2008-03-11 11:11:17 | 虚無僧日記
塩山の延命院、神田ご住職から電話をいただいた。
「6月14日の(仮)プログラムができた」とのこと。
ついでに尺八の話となった。師は若い時にはジャズ
にのめりこんだ方だ。
「古典尺八の人達が吹く曲には、リズムが無い。
“ノー・リズム”と言っているが、“自由リズム”
ですよね」と。
私は、それにつけ加えて、横山勝也氏の言葉、
「侍と侍が刀を交えた時の、不即不離の絶対的な
“間”がある」というような話しをした。

神田師は、私に会ったこともなく、私の尺八を
聞いたこともないのだが、「私にはあなたの尺八が
わかります」と、講演を依頼してきたのだ。

以前一絃琴の眞道さんも、同じだった。私の尺八を
聞いたこともないのに、私に一絃琴との共演を依頼
してきたのだ。「あなたなら、期待に応えてくれる」
と直感したという。

芸術家同志、相性が合うか否か、直感が働くものだ。