『袈裟』といえば、袈裟御前の故事を思い浮かべる。
北面の武士遠藤盛遠は、同族の渡辺亘の妻“袈裟御前”
に横恋慕。一二度の火遊びから、執着を絶ち難くなり、
「渡辺と別れて俺の妻になれ」と迫る。
思案の末、袈裟は「今夜、夫が寝入っている隙に、夫を
殺してくれ」と頼む。盛遠がその夜、寝所に忍び込んで、
殺した相手は、なんと袈裟御前だった。
渡辺亘は、事の次第を知ると、盛遠の罪を「神仏に委ねる」
と、出家してしまった。自らの罪に畏れおののく盛遠は、
出家して文覚となった。
妻を殺されながらも復讐を思いとどまって出家する渡辺亘。
己の罪を悔いて出家する盛遠。二人を仏門に導いたのが
“袈裟”という名の女人だ。
同じように、『平家物語』で清盛の寵愛を受けながら、
ライバルにその座を追われた祇王。そのライバルの名が
“仏御前”。恨み心を捨てる悟りに導いたのがそのもの
ズバリ“仏”。
そういえば、一休の相手をする遊女は“地獄太夫”。
ネーミングがみな大胆だ。
北面の武士遠藤盛遠は、同族の渡辺亘の妻“袈裟御前”
に横恋慕。一二度の火遊びから、執着を絶ち難くなり、
「渡辺と別れて俺の妻になれ」と迫る。
思案の末、袈裟は「今夜、夫が寝入っている隙に、夫を
殺してくれ」と頼む。盛遠がその夜、寝所に忍び込んで、
殺した相手は、なんと袈裟御前だった。
渡辺亘は、事の次第を知ると、盛遠の罪を「神仏に委ねる」
と、出家してしまった。自らの罪に畏れおののく盛遠は、
出家して文覚となった。
妻を殺されながらも復讐を思いとどまって出家する渡辺亘。
己の罪を悔いて出家する盛遠。二人を仏門に導いたのが
“袈裟”という名の女人だ。
同じように、『平家物語』で清盛の寵愛を受けながら、
ライバルにその座を追われた祇王。そのライバルの名が
“仏御前”。恨み心を捨てる悟りに導いたのがそのもの
ズバリ“仏”。
そういえば、一休の相手をする遊女は“地獄太夫”。
ネーミングがみな大胆だ。