高木彬光にとっては「刺青殺人事件」に次ぐ第2の長編。脂ののっている時期に書かれただけあって、さすがに面白い。力作です。昭和24年発表。
昭和21年夏。柳は旧友の高木彬光を訪れた。世話になっている家の主人・千鶴井が、不吉な出来事が起こるので調べて欲しい、というのだ。
会談の途中で当の千鶴井から「鬼女の正体をつきとめた」という電話がある。だが屋敷に駆けつけた2人が見たのは、密室の中の千鶴井の死体だった。傍らには能面が、そして室内にはジャスミンの香りが妖しく漂っていた。
名探偵・神津恭介ではなく高木彬光が探偵役だが、その高木も途中で退場し、柳が探偵役をつとめるなど、構成からしてちょっとややこやしい。また手記も二重になっている。(その理由は最後にわかる)
トリックも荒唐無稽というのでなく、考えられている。
また、高木彬光はヴァン・ダインのファンなのか、至る所にヴァン・ダインの引用がなされていて、躊躇なく犯人やトリックを明かしているので、これは推理作家としてどうかな?と思う。
これから読もうと思っている人は要注意!!
私も『カナリヤ殺人事件』は未読なのだが、トリックがわかってしまったよ。まあいいか。『カナリヤ殺人事件』は出来が良くないみたいだから。
昭和21年夏。柳は旧友の高木彬光を訪れた。世話になっている家の主人・千鶴井が、不吉な出来事が起こるので調べて欲しい、というのだ。
会談の途中で当の千鶴井から「鬼女の正体をつきとめた」という電話がある。だが屋敷に駆けつけた2人が見たのは、密室の中の千鶴井の死体だった。傍らには能面が、そして室内にはジャスミンの香りが妖しく漂っていた。
名探偵・神津恭介ではなく高木彬光が探偵役だが、その高木も途中で退場し、柳が探偵役をつとめるなど、構成からしてちょっとややこやしい。また手記も二重になっている。(その理由は最後にわかる)
トリックも荒唐無稽というのでなく、考えられている。
また、高木彬光はヴァン・ダインのファンなのか、至る所にヴァン・ダインの引用がなされていて、躊躇なく犯人やトリックを明かしているので、これは推理作家としてどうかな?と思う。
これから読もうと思っている人は要注意!!
私も『カナリヤ殺人事件』は未読なのだが、トリックがわかってしまったよ。まあいいか。『カナリヤ殺人事件』は出来が良くないみたいだから。
これ、なかなかいいですよね! まあ、ヴァン・ダインのトリックを明かし過ぎですが"(^^;"。
確かに『カナリヤ~』はあんまし面白くなかった記憶があるので、読まなくてもいいかもです(笑)。
本作は日本探偵作家クラブ賞受賞作ですが、出来としては、やはり前年の『刺青殺人事件』の方が上かと思いますが。その年は安吾の『不連続殺人事件』に受賞させるため、新人の高木は翌年のこの作品に回された、という事情があった様です。
ところで、高木彬光の「人形はなぜ殺される」が評判いいようですが読んだ事あります?
これって短篇なんですよね。
いやあ、ここいら辺は噂の類ですが"(^^;"。なにかでそう聞きました。
『人形はなぜ殺される』は長編ですよー。
持ってはいますが、まだ読んでません"(^^;"。
実はこれを読みたくて図書館で検索したのですがヒットしないのです。市内の図書館全館の本がリストアップされているはずなのに。
蔵書に無いとか…まさかね。高木彬光なのに…。
今度、県の図書館で検索してみようかな。
リンクさせていただきました。
たぶん、才能<根気
http://ameblo.jp/konkida/
返事が送れて申し訳ありません。
Masafumiさんのブログにもお邪魔させてもらいました。これからもよろしくお願いします。