ケイの読書日記

個人が書く書評

岸本葉子 「人生後半、はじめまして」 中央公論新社

2019-09-11 16:07:25 | 岸本葉子
 岸本さんは、お父様を見送ったあたりで、人生後半を意識したとか。なるほどねぇ。人生の節目だものね。ただ、50歳半ばで両親とも亡くなるというのは、現代において珍しいのではないか?
 90歳代の老母を70歳代の老いた娘が、老々介護しているというのが、一般的になってしまってる今の日本。
 私の母も、あと15年は生きるだろうと思われる。なんせ人生100年時代だからさ。

 まあ、先の事を考えるとキリがない。明るく思考停止にしなければ、やってられないのも事実。岸本さんの前向きなエッセイを読んで、元気をもらおう。

 まず第1話「美容医療に通っている」。これには少なからず驚いた。あまり、そういう事をやりそうなタイプではないと思っていたから。肌の深部に熱を与え、真皮のコラーゲンを収縮させることで引き締め効果を得る治療のようだ。もちろん保険適応外。
 フェイスラインのたるみは、中高年の共通の悩みなんだ。私もなんとかしなきゃ!と思い、美容院でシャンプー、カット、ヘアマニキュアの他に、ヘッドスパを追加している。これも何かの雑誌に載っていた。頭皮に刺激を与えることによって、フェイスラインを引き上げるらしい。鏡を見ると何となく効果があるような…。そんなの気のせい?

 「進取の気性に欠けている?」の話では、名刺交換の時にスマホで撮影して、現物の名刺を受け取らない相手の話が出てくる。もちろん岸本さんは受け取る派だが、出版業界でも名刺の画像をデータに変換して、紙で取っておくことをしない人が増えているそうだ。
 まぁ、確かに紙で取っておくと邪魔だもんね。

 「ハンガー改革」の話では、役に立つ情報がいっぱい!! ハンガーなんでどうして買うの?クリーニングに付いてるのを再利用すればタダじゃん?!という人がほとんどだと思うが、収納アドバイザーに高評価のハンガーがあるらしい。岸本さんはそれを買いたいと思うが、ドイツ製で安くない。ところが…ネットで探していくと、そっくりな品がニトリから、うんとお安く出ている。60本、即買い!
 開発者に敬意を払いたいだろうが、やっぱり安さの魅力には勝てない。

 まだまだ面白い話はいっぱい。3か月間もかかるリフォームをやった、靴が合わなくて四苦八苦している話、(靴で困っている話は、群ようこさんのエッセイにも多数ある)そして女の最大の関心事、セールはいつ頃が買い時か、とか。

 齢を重ねても好奇心が止まらない岸本さんに感謝します。

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