日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

地方から世界へ-東京を経由しない情報発信-

2008-08-13 05:59:19 | アラカルト
父の家事支援のために、実家に帰っている。
父の白内障で既に手術も済み、以前と変わらない生活に戻っている。
その間、お見舞いを下さった方へのお礼やお盆伺いのお菓子の準備などが、待っていた。
当然のことながら、お菓子屋さんへ行く機会が多くなるのだが、そのお菓子屋さんで見かけるチラシがある。

それが、「NEW 松江菓子」だ。
紹介させていただいているHPのお菓子は、昨年のモノなのだが、このような企画は既に2年ほど前から始まっていたようだ。
実家に帰ってもバタバタと忙しく、馴染みのお菓子屋さん(と言っても、今年からは「松江開府400年」イベントには参加するようなのだが・・・)にしか行けなかったので、あまり良く知らなかった。
マーケターとしては、お恥ずかしい限り。
まして、地方でこのような動きが生まれていると言うことに、もっと注目すべきであった、と反省をしている。

この「NEW 松江菓子」について、とても興味深いのは、地方から発信される情報が、東京などの日本の大都市経由で発信されていないことだ。
この場合、直接ニューヨークに向け発信されている。
確かに、地元の意識としては「松江の和菓子」は、全国的に名が通っていると考え、直接ニューヨークへと乗り込んでいったのかも知れない。
しかし、名古屋にいると「松江の和菓子?」と、聞かれることもしばしば。
その現実を無視するかのように、ニューヨークに乗り込むと言う勇気(?)に、驚くとともに、日本の情報発信の中心は既に東京ではないのかも知れない、と感じたのだった。
もちろん、経済や政治についての中心は東京なのだが、地方がローカルな情報を発信するとき、東京経由で情報を発信する必要などない、と言う時代になってきているような気がしたのだ。

これまで、日本の和菓子屋さんが海外に行ったと言うのは、老舗「虎屋」くらいだったのではないだろうか?
松江の和菓子屋さんは、「虎屋」ほど大きくもなく、また全国的に有名でもない。
その和菓子屋さんが集まって、日本全国向けではなく海外に向け動き出した。
それが、「東京経由ではない」コトもまた、注目したい地方の意識変化でもある。

ただ、今回紹介した和菓子は既に販売を終了し、昨年秋には新たなお菓子が登場し、好評を博したようだ。
残念なのは、この夏は「NEW松江和菓子」の新作が登場していないことだ。