日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ヒートテックVS・・・

2010-10-18 19:35:47 | ビジネス
昼間はまだまだ暑いと感じることがあるが、それでも朝夕は随分と涼しくなった。
今朝は涼しいと言うよりも、半袖のTシャツでは肌寒いくらいだった。
そんな中、通販の秋・冬カタログが送られてきた。

見てみると、アパレルで目立つのが「発熱繊維」と呼ばれる素材を使った商品だ。
「発熱繊維」と言えば、真っ先に思い浮かぶのがユニクロの「ヒートテック」だと思う。
それに刺激されたかのように繊維企業各社が、独自の「発熱繊維」を作り次々と商品化しているようだ。

実は、この夏チョッと気になったアパレル素材がある。
「冷感繊維」と言う素材だ。
着た瞬間ヒッヤっ感じる素材で、下着だけではなくシャツやスポーツウェアに使われていた。
それだけではなく「吸湿速乾」と言う素材も、今年目立って多かった。
今年の猛暑で、このような素材の商品は随分売れたのではないだろうか?
残念ながら、それが直接百貨店などの売上に貢献したとは思えなかったが。

このような「機能繊維」の開発が進んだ背景は、COOL BIZやWARM BIZなど、政府の「省エネ運動」があったからだろう。
30年以上前の「省エネ運動」は、軽装と言う名のオシャレではないファッションの提案だったが、現在の「省エネ運動」は、新素材の開発と言う新しい事業を創るコトになったようだ。

ただ冬素材については、ユニクロが一歩・二歩リードしているようだ。
「WARM BIZ」と連動するように、「ヒートテック」を大々的に売り出し(私の記憶では、「WARM BIZ」以前から、「ヒートテック」のような素材の商品はあったように思う)、その成功を後追いするように、繊維企業各社がここ3、4年の間に作り始めたと言う印象がある。
もちろん「ヒートテック」以前から、このような「発熱素材」などはあったのだが、それはあくまでも登山をする人向けといった、やや特殊な目的用としてのものだった。
それを普段着の素材として、一般化したのがユニクロだった。

「ヒートテック」に限らず、社会の変化が新しいモノを創る力となるだけではなく、その刺激によって市場が創られていくというコトが分る「秋・冬カタログ」だ。